2000 Fiscal Year Annual Research Report
超高磁場MR装置を用いた興奮性アミノ酸画像による高次脳機能の解析
Project/Area Number |
12671388
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Research Institution | Meiji College of Oriental Medicine |
Principal Investigator |
梅田 雅宏 明治鍼灸大学, 鍼灸学部, 講師 (60223608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 憲明 ビーエフ研究所, 研究員
田中 忠蔵 明治鍼灸大学, 鍼灸学部, 教授 (80163541)
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Keywords | 高磁場 / CSI / fMRI / 脳内アミノ酸 / 脳機能 / スペクトロスコピー / 高分解能 |
Research Abstract |
平成12年度は1H-RMS測定パルスシーケンスの調整および、脳内グルタミン酸の定量方法の確立を行い、ケミカルシフト画像法を用いたときのグルタミン酸の測定限界について検討した。 定量ためのソフトウェアとしてLCModelを選択し、これを3T用に調整するため、種々の脳内の代謝物質と同様の試薬を含む水溶液の満たされたファントムを化合物ごとに作成し、この1H-MRSデータから波形分離のもととなる参照スペクトルを作成した。この結果、大脳のMRSから各代謝物質の濃度を分離して、計量することが可能となった。定量のための測定限界はヘッドコイルでは1cc程度の脳容積が必要であることがわかった。ケミカルシフト画像法のパルスシーケンスを改良し、TEを短縮させた。TEを25ms以下にした場合水信号の消え残りが問題となり、更なるシーケンスの改良が必要であることがわかった。また、測定限界を0.5cc(0.7mm x 0.7mm x 10mm)程度にするために、4インチのサーフェイスコイルを用いて感度向上を図った。感度はヘッドコイルに対し、2-3倍の感度の上昇が認められた。この結果目標とする0.5ccの容積から得られた信号でも明確なグルタミン/グルタミン酸のピークが認められた。グルタミン酸/グルタミンの分離限界について検討した結果、これらのスペクトルはかなり類似しており、上記の脳容積では十分な分離ができなかった。グルタミン酸の定量は既知濃度の外部試料の基準信号値を用い、コイルの感度補正や組織占有率を補正し、精度を高める方法を取ることで解決できた。また、測定容積内に含まれるCSF領域を算出することを目的に、今後3D-MR画像からの容積の見積もりについて検討することとした。
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