2003 Fiscal Year Annual Research Report
免疫反応を介した非外傷性骨壊死における病態解明及び新たな治療法の開発
Project/Area Number |
12671414
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
菅野 伸彦 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (70273620)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西井 孝 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70304061)
|
Keywords | 特発性大腿骨頭壊死症 / 核磁気共鳴画像 / 3D-MR volume registration / アレンドロネート / 修復 / 心臓移植 |
Research Abstract |
1.大腿骨頭壊死症発生後拡大や縮小などの変化が起こりうるか検証するために、MRI画像同士を3次元的に重ね合わせる手法である3D-MR volume registration法を導入し、その大腿骨における精度の検証と臨床例の定量解析を行った。遺体骨を用いた精度は通常の撮影条件で0.42mmと臨床応用に十分であることが示された。15例18関節を対象にした平均3年の間隔のMRI撮影で、band像で囲まれた領域の縮小を発生後1年以内の3関節に認めた。変化を認めなかった15関節と比較しその領域の大きさや部位では明かな特徴は認めなかった。 2.特発性大腿骨頭壊死症11例14股関節に対しアレンドロネート連日投与を開始後1年間、臨床症状、単純X線評価、MRI評価および骨代謝マーカ測定を施行し、骨頭圧潰進行の予防効果を調査した。コントロール群6例11股関節に対し、アレンドロネート投与群では有意に股関節疼痛の悪化例および大腿骨頭圧潰進行例の比率が低く、アレンドロネート投与による骨頭圧潰進行予防における臨床的有用性が示唆された。 3.大腿骨頭壊死症の壊死発生後の長期での修復過程を明らかにするために、10年以上保存的に経過を観察し得た症例を対象に単純X線とMRI上の変化を調査した。壊死発生後早期の修復反応の強い時期を過ぎると、修復反応はほとんど静止しcollapseのないものでは10年以上の長期においても修復反応は壊死領域辺縁に限局すると考えられた。 4.当大学において行われた7例の心臓移植症例を対象に大腿骨頭壊死症発生の有無とその背景を検討した。1例に心臓移植後に大腿骨頭壊死症の発症を認めたが、ステロイド投与量は他の症例や腎移植症例と比べても少なく、凝固系異常もなく移植後6ヶ月前後に一過性に軽度の高脂血症を認めたのみであった。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] Kishida Y, Nishii T, Sugano N, Nakanishi K, Sakai T, Miki H, Ochi T, Yoshikawa H: "Measurement of lesion area and volume by three-dimensional spoiled gradient-echo MR imaging in osteonecrosis of the femoral head"Journal of Orthopaedic Research. 21. 850-858 (2003)
-
[Publications] Lee SB, Sugano N, Nakata N, Matsui M, Ohzono K: "Comparison between bipolar hemiarthroplasty and THA for ON of the femoral head"Clinical Orthopaedic Related Research. (in press).
-
[Publications] Kishida Y, Sugano N, Nishii T, Miki H, Yamaguchi K, Yoshikawa H: "Preservation of bone mineral density at the proximal femur after surface replacement of the hip"The Journal of Bone and Joint Surgery British volume. (in press).