2002 Fiscal Year Annual Research Report
FGF-2による関節軟骨再生誘導に関する基礎的研究
Project/Area Number |
12671426
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
水田 博志 熊本大学, 医学部, 助教授 (60174025)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 英一 熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (70274719)
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Keywords | fibroblast growth factor2 / full-thickness defect / repair / clearance / mesenchymal stem cell / chemotaxis |
Research Abstract |
平成14年度は関節内に投与されたFGF-2の経時的動態及び骨髄未分化間葉系細胞の遊走活性に及ぼす作用について検討した。 まず、家兎大腿骨膝蓋窩に関節軟骨全層欠損(5mm径)を作成し、欠損を充填した血腫内に^<125>I-FGF-2を5ng注入した。投与後30、60、90、180分後に欠損内に残存する血腫を採取し、γカウンターを用いて血腫内に残留した放射活性を測定した。その結果、^<125>I-FGF-2は30分後には40%、180分後には20%しか血腫内に残存しておらず、時間依存性に急速に消失することが示された。 次いで、家兎脛骨より採取した骨髄未分化間葉系細胞の遊走に及ぼすFGF-2の影響を細胞培養系で検討した。脛骨骨髄より採取しHam'sF-12培地中でconfluentに達した未分化間葉系細胞をtrypsin-EDTA処理し、2×10^5cells/mlの細胞浮遊液を作成した。chemotaxis chamberを用い、lower wellには0〜50ng/mlのFGF-2を含む培地を注入し、upper wellには細胞浮遊液0.5mlを入れ、5時間のincubationを行い、polycarbonate filter下面に遊走した細胞数をカウントした。さらにupper及びlower wellのFGF-2を同濃度とし、chemokinetic activityを測定した。その結果、遊走細胞数はFGF-2の濃度に依存して増加し、FGF-2のchemotaxis作用が示された。一方FGF-2によるchemokinesis作用は認められなかった。
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