2001 Fiscal Year Annual Research Report
リン酸カルシウムセメントと骨髄細胞添加によるrhBMP-2有効濃度低減の検証
Project/Area Number |
12671446
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Research Institution | Kinki University School of Medicine |
Principal Investigator |
野中 藤吾 近畿大学, 医学部, 講師 (70268407)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福岡 宏 近畿大学, 医学部, 助手 (30309306)
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Keywords | 生体吸収性リン酸カルシウムセメント / ブラッシャイトセメント / 骨形成 / rhBMP-2 / 骨髄細胞 / 複合体 |
Research Abstract |
フランスのカロー研究所で生体吸収性リン酸カルシウムセメント(ブラッシャイトセメント)の基礎研究を行い,この多孔体セメントが他のリン酸カルシウムセメントと異なり短時間に吸収され骨置換されることを発見した。 近畿大学では、このブラッシャイトセメントに骨形成蛋白(rhBMP-2)を添加し、骨形成の遅いヒトでも少ないrhBMP-2の添加で短時間に豊富な骨形成を生じ、早期に吸収される人工骨の開発を目指した。まず、ラット大腿骨骨欠損モデルを用いて実験を行った。セメントを円筒形にして内壁にBMPを浸潤させれば、BMPの保持とセメント表面積の増加が得られ、セメントから放出されるカルシウム、リンイオンによる刺激により少ないBMP量でも豊富な骨形成が得られることがわかった。次に、犬尺骨骨欠損を用いた実験でも、同様の短時間の豊富な骨形成を確認した。 今回、BMP感受性が高い骨髄細胞を培養しブラッシャイトセメントに添加して、より少ないBMP使用量でも有効な骨誘導が得られるか確認する実験を行った。フィッシャーラット背部皮下にセメント円盤+5μg rhBMP-2+骨髄細胞10^4個、セメント円盤のみ、セメント円盤+5μg rhBMP-2、セメント円盤+骨髄細胞、5mm type-1コラーゲン+5μg rhBMP-2、5mm type-1コラーゲンを移植した。4,8週後に屠殺し骨形成量を比較した。type-1コラーゲンでは5μg rhBMP-2添加では骨形成は生じず、セメント円盤+5μg rhBMP-2+骨髄細胞群はセメント円盤+5μg rhBMP-2群、骨髄細胞群に比べて有意に多い骨形成を示し、成熟した骨形成を示した。以上より、骨髄細胞の添加はブラッシャイトセメント-rhBMP-2の骨形成に必要なBMP量を低減するのに有効な方法であることが確認できた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 大浦好一郎: "円筒状生体吸収性リン酸カルシウムセメント・rhBMP-2複合体の骨髄添加による骨欠損修復促進"日整会誌. 75(8). 1085 (2001)
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[Publications] 大浦好一郎: "生体吸収性リン酸カルシウムセメント、rhBMP-2、骨髄細胞複合体によるラット皮下骨形成"日整会誌. 74(8). 1659 (2001)
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[Publications] 大浦好一郎: "The healing of segmental bone defects, induced by bioresorbable calcium phosphate cement combined with rhBMP-2"J. Biomed. Mater. Res.. 44. 168-178 (1999)
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[Publications] 大浦好一郎: "整形外科におけるバイオマテリアルの現況と展望:新しい人工材料、1、Ca-Pセメント"整形外科. 1122-1126 (1997)
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[Publications] 大浦好一郎: "The healing of segmental bone defects, induced by bioresorbable calcium phosphate cement combined with rhBMP-2: using as paste"Bioceramics. 10. 419-422 (1997)
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[Publications] 大浦好一郎: "Resorption and bone formation of new β-tricalcium phosphate monocalcium phosphate cements : an animal study"J. Biomed. Mater. Res.. 30. 193-200 (1996)