2001 Fiscal Year Annual Research Report
Bリンパ球のリアノジン受容体刺激による悪性高熱症の診断法開発の研究
Project/Area Number |
12671471
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
前原 康宏 東邦大学, 医学部, 講師 (20238877)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
弓削 孟文 広島大学, 医学部, 教授 (40034128)
市原 靖子 東邦大学, 医学部, 助手 (30246699)
菊地 博達 東邦大学, 医学部, 教授 (40034029)
仁井内 浩 広島大学, 医学部・付属病院, 講師 (50208112)
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Keywords | 悪性高熱症 / 骨格筋リアノジン受容体 / Bリンパ球 |
Research Abstract |
本研究の目的は,悪性高熱症素因を有していることが疑われる患者から末梢血採血によりリンパ球を採取し,悪性高熱症素因を有しているかどうかについて診断が可能となるかについて調べることにある.2000年度は,正常人より採取したBリンパ球を用いRYR1刺激でのカルシウム動態の変化について捉えた.2001年度は,同様に悪性高熱症素因が疑われる患者のBリンパ球のカルシウム動態を捉え,正常人のものと比較していく研究を継続してきた. この間,研究代表者前原康宏は,悪性高熱症素因が疑われる患者がより多く受診する施設へ研究機関を移動した.それに伴い,新研究機関内での倫理委員会での研究承認,研究器材の移動,標本採集の方法の統一,研究条件の設定を行なう必要性が生じた.そのため当初の予定より被検症例が増加せず,悪性高熱症素因患者と正常者のカルシウム動態の相違を有意に示す結果は未だ得られていない.しかし数例の検討で得られた結果として,RYR1刺激薬としてのハロタン付加により用量依存的に細胞内カルシウムの上昇率の増大が観察され,プロカイン・ニッケルの前投与によりその細胞内カルシウムの増加は抑制されたが,抑制の程度はプロカインの方が大きかったという内容を第24回悪性高熱研究会(2001年8月,山形市)において発表した. 本年度の補助金により予定の試薬等消耗品を購入し,その後も研究を継続している. さらに本研究を継続して,末梢血採血からリンパ球を抽出し,悪性高熱症素因が診断できるスクリーニングシステムを確立させる.
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