2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12671507
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
池崎 弘之 日本医科大学, 医学部, 助手 (20267131)
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Keywords | 肝類洞 / 微小循環 / LPS / アデノシン / インドメサシン |
Research Abstract |
マウスを用い大腿動脈、静脈にカニュレーションし水分維持、麻酔維持と血圧モニターとする。マウスを開腹し肝臓をアクリル板にて固定しintravital microscopyにてsinusoidの赤血球流速、径を測定し、またFITCデキストラン、rhodaminGを静中し血管透過性、白血球の血管壁へのadhesionを観察するモデルを作成する。前年度このモデルにLipopolysaccharide ; LPSを投与しsinusoidでの血流低下、血管透過性の亢進、白血球の血管壁への付着が観察されこの反応をsteroid(dexamethasone)の前投与は抑制することを観察した。ところでLPSを投与すると血圧が低下しこれが上記の現象を惹起していると考え血管内皮非依存性のアデノシンを用いて同様の血圧低下を引き起こす濃度を投与し実験を行った。予想される結果はアデノシン単独では血流低下、血管透過性の亢進、白血球の血管壁への付着を起こさない、であったがアデノシンはこれらを単独で惹起した。またアデノシンの炎症惹起モデルに対しアデノシンA1レセプターアンタゴニスト(1,3-dipropyl-8(2-amino-4-chlorophenyl)-xanthine ; PACPX)を投与するとこれを阻止したがA2レセプターアンタゴニスト(3,7-dimethyl-1propargylxanthine ; DMPX)は阻止しなかった。これによりアデノシンのもつ血管透過性亢進作用はA1レセプターを介するものと考えられた。またその一方でindomethacinも上記炎症反応を減弱しCOX II inhibitorであるNS398がこれを抑制した。これによりCOX IIがLPS-induced inflammationの一部に関与することが示唆された。今後angiotensin IIの関与を研究予定である。
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