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2000 Fiscal Year Annual Research Report

ショック及び臓器不全発生機序における一酸化炭素ラジカルの役割

Research Project

Project/Area Number 12671508
Research InstitutionNippon Medical School

Principal Investigator

小川 龍  日本医科大学, 医学部, 教授 (20008345)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 本郷 卓  日本医科大学, 医学部, 助手 (10267205)
Keywordsショック / 臓器不全 / 炭素ラジカル / 一酸化炭素
Research Abstract

炭素ラデイカルは窒素ラデイカルと並んで、患者の全身状態の悪化特に、ショックあるいはそれに引き続き発生する臓器不全の発生機序に大きな役割を果たすことが知られてきた。この度重症臨床例及び動物を用いた研究により以下の知見を得た。
臨床的研究:救命救急センターに収容された重症患者(外傷、出血性ショック、敗血症性ショック、外科的処置後の患者より)時間をおいて末梢血を採血した。これより一酸化炭素ヘモグロビン(CO-Hb)の量を定量した(血液ガス測定装置:ラデオメータ社システム625)。その結果非重症患者の平均値は2.3±1.2%(X±SD)であったが、重症患者のそれは4,6±1.8%と上昇、有意な差が観察された。重症患者のうち敗血症性ショック患者は最も高値(5.2±2.3%)を示した。また重症患者の評価法であるAPACHEとCO-Hb値は相関関係を示し、敗血症症例ではCO-Hbの上昇した例は予後が不良であった。
実験的研究:ウイスター系ラットを盲腸を結紮・穿孔することによる腹膜炎ショックモデル(CL-shock)を作製した。CL-shock作成後18時間以降では代謝性アシドーシスと血中の乳酸濃度が上昇し、72時間後には70%以上が死亡した。本モデルを用いて血中CO-Hb濃度を観察すると、対照時の1.8±0.8%から次第に上昇し、48時間後には4.6±1.9%にまで上昇した。48時間後尾動脈の血圧を測定し、血中CO-Hbの関係を観察すると、逆相関関係が観察された。炭素ラゼイカルはヘム酸化酵素(heme oxigenase)により産生される。そこで同酵素の阻害薬である亜鉛ポルトポルフィリン4を10μM/kgを腹腔内投与後CL-shockとすると、72時間後の死亡率を改善した。炭素ラデイカルの前駆体であるヘムLアルギニン45μmol/kgを前処置すると、死亡率の増加(生存時間の短縮)が観察された。

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Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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