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2000 Fiscal Year Annual Research Report

新規分子シャペロンORP150を利用した遺伝子治療に関する実験的研究

Research Project

Project/Area Number 12671522
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

打林 忠雄  金沢大学, 医学部, 助教授 (90151894)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小川 智  金沢大学, 医学部, 教授 (90283746)
越田 潔  金沢大学, 医学部・附属病院, 講師 (70186667)
横山 修  金沢大学, 医学部・附属病院, 講師 (90242552)
KeywordsORP150 / 癌遺伝子治療 / 分子シャペロン
Research Abstract

低酸素により誘導される分子シャペロンORP150は小胞体に局在し蛋白の成熟に関与している。VEGFは血管新生に関わる蛋白であり小胞体を経由して分泌されることが知られており、癌細胞におけるVEGF蛋白の分泌とORP150との関わりは興味深い。すなわちVEGF蛋白の成熟過程にORP150が関わっていればアンチセンスORP150がVEGFの分泌を抑制し抗腫瘍効果を発揮することが期待される。そこでVEGFを産生する前立腺癌細胞株DU145にアンチセンスORP150を導入し、VEGF分泌能に対する影響、血管新生能、造腫瘍能に対する影響を検討した。ORP150とVEGFのin vitroにおける発現をWestern blot、およびELISAにて測定した。血管新生能はCAM assayにて評価し、造腫瘍能はヌードマウス背部皮下腫瘍移植モデルを用いて検討した。LacZ遺伝子、アンチセンスORP150遺伝子を組み込んだadenovirus vectorを用いて20MOl、24時間培養にてDU145細胞において100%の感染効率が得られた。この条件下にアンチセンスORP150を導入するとORP150の発現は約50%減少し、細胞培養液中に分泌されるVEGF量はコントロールベクター導入細胞の約50%に低下した。またアンチセンス導入細胞ではCAM assayにおいて血管新生能の低下傾向が認められた。さらにアンチセンス導入細胞をヌードマウス背部皮下に移植下した際の腫瘍増殖速度は明らかに遅延し、腫瘍形成率は約40%であった。以上よりアンチセンスORP150は前立腺癌細胞株DU145においてVEGFの分泌を抑制し造腫瘍能を低下させることが示され、癌遺伝子治療への応用の可能性が示唆された。

URL: 

Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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