2001 Fiscal Year Annual Research Report
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12671732
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
田原 昭彦 産業医科大学, 医学部, 教授 (90117169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西尾 陽子 産業医科大学, 医学部, 助手 (70322609)
広瀬 直文 産業医科大学, 医学部, 助手 (20258619)
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Keywords | ミオシリン蛋白 / ステロイド緑内障 / 細胞外マトリックス / 免疫組織化学 / MMP / TIMP / 血管新生緑内障 / 虹彩ルベオーシス |
Research Abstract |
1.ステロイド緑内障の原因物質で、家族性の緑内障でその産生に関与する遺伝子異常が報告されているミオシリン蛋白の、前眼部における分布を光学顕微鏡および電子顕微鏡免疫組織化学的に調べた。その結果、ステロイド緑内障では隅角発育異常緑内障遅発型に比較して、線維柱帯のミオシリン蛋白に量的変化はなかったが、角膜で多く存在していた。さらに、光学顕微鏡二重免疫染色を行い、他の細胞外マトリックスとの関係を検討中である。 2.隅角部の細胞外マトリックス代謝の緑内障に対する影響を調べる目的で、ラットのMMPs、TIMPsの前眼部における分布を免疫組織学的に調べた。その結果、角膜にはMMP-9とTIMP-1が、線維柱帯にはMMP-9とTIMP-2が、毛様体にはMMP-9、TIMP-1、TIMP-3が、強膜にはMMP-9、TIMP-1、TIMP-2が正常で分布することが分かった。 3.副腎皮質ステロイド薬の眼圧および線維柱帯の細胞外マトリックスに及ぼす影響について検討する目的で、サル眼に副腎皮質ステロイド薬を結膜下注射して、前眼部の細胞外マトリックスおよびその代謝酵素を免疫組織学的に調べた。その結果、対象に比較して明らかに増加している細胞外マトリックスはなかったが、ステロイド薬投与眼で、線維柱帯のTIMP-2と、毛様体のMMP-3,9とTIMP-2とが対照眼に比較して増加していた。 4.家兎眼の両側の長後毛様動脈を焼灼して閉塞させ、前眼部の虚血を起こして新生血管の発症過程について検討した。その結果、前眼部の虚血だけでも角膜、虹彩、前房隅角に新生血管が生じることが分かった。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Tawara A., Kubota T., Hata Y., Sakamoto T.et al.: "Neovascularization in the Anterior Segment of the Rabbit Eye by Experimental Anterior Ischemia"Graefe's Arch Clin Exp Ophtalmol. (印刷中).