2001 Fiscal Year Annual Research Report
Micrarray法を利用した硬組織形成を制御する遺伝子ネットワークの解析
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12671763
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
勝部 憲一 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (20233760)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅沢 明弘 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (70213486)
川島 伸之 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (60272605)
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Keywords | 幹細胞 / MEF2 / KUSA / Notch |
Research Abstract |
前年度に引き続きマウス骨髄間質細胞由来の骨芽細胞、Kusa細胞を用いて硬組織形成能に関係する因子の解析を継続した。Microarray(Gem array^<TM>)の解析結果から硬組織形成能が弱い亜株KusaOと形成能が高い亜株KusaAの間で発現が異なる遺伝子として、転写因子の一つMEF2Cを得た。MEF2Cはmyocyte enhancer-binding factorとして同定されたbHLH型の転写因子で、他の筋特異的bHLH遺伝子群とともに筋組織の最終分化を促したり神経細胞の生存を図ったりすると報告されているが、硬組織系での役割はまだ報告されていない。MEF2Cの発現はarrayの探索でKusaAで高いと評価されたが、RT-PCRをおこなった結果同様にKusaAで高いという結果を得、確かにこの遺伝子の発現に差があることがわかった。また作用が近似すると考えられるMEF2A, MEF2BではRT-PCRで調査した結果KusaOとKusaAで発現に差がなく、MEF2Cの差異は特異的と考えられる。現在MEF2C全長cDNAを入手し、KusaOに導入してどのような変化が起こるか解析中である。現在注目しているのはnotchシグナルとの関係である。MEF2Cは細胞内因子の幾つかと特異的反応をすることが知られているが、筋芽細胞の研究からMEF2CはNotch1細胞内ドメインと結合して筋分化抑制作用を持つと報告されている。我々はnotch構成的発現型をKusaAに導入すると硬組織形成を抑制することを見出している。Kusa中でnotch1とMEF2Cがどのような関係を持っているか不明だが、筋と骨組織形成の分岐点状態に何らかの作用をしている可能性もある。これについても探索をおこなっている。
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[Publications] KATSUBE.K, et al.: "The expression of chicken NOV, a member of the CCN gene family, in early stage development"Brain Res.Gene Expression Pattern. 1. 61-65 (2001)
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[Publications] Sakamoto.K., KATSUBE K, et al.: "Intracelliilar all autsnsmsits asssciatrs of Notcl and itebgcendis"Developmental Biology. 241. 313-326 (2002)