2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12671776
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
植村 正憲 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (00034215)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶 豪雄 鹿児島大学, 歯学部, 助手
山中 淳之 鹿児島大学, 歯学部, 助手
田畑 純 鹿児島大学, 歯学部, 助教授 (20243248)
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Keywords | thalamus / VPMpc / insula cortex / taste / rat / parabrachial nucleus |
Research Abstract |
本研究は中枢神経系内における味覚の神経回路網を明らかにしたものである。現在までこの神経回路網は電気生理学的および形態学的に或る程度明らかにされているが、動物種差による相違や、味覚回路網に含まれる化学受容回路(いわゆる味覚)・一般感覚(themmal, tactile, noxious)回路および内臓感覚回路の線維連絡に関しては不明な点が多い。ラットで味覚の中継核として中心的役割をはたしている視床後内側腹側核の内側部の小細胞部(parviceller part of the posteromedial ventral nucleus(VPMpc))の範囲を、ラットではこの部位は他のVPMの部位とは差はなく小細胞性には見えないのでVPMpcの範囲を確認する必要があり、すなわち結合腕勇核(parabrachial nucleus)にWGA-HRPまたはbiotinylated dextran amineを電気泳動注入して、そのVPMでの投射(味覚野(Gu))を確定し、とした。次にVPMpc領域に前記トレーサーを注入多結果、Insula corextの4〜5層を中心としだ全層と扁桃体中心外側核(ceL)中心としたamygdaloid complexに投射していた。またそれ以外に大脳基底核の基底部(FStr)にも投射線維か通過線維か不明だが、明らかに標識された線維が認められた。これらの投射は逆行性にもHRPを投射部位に注入して、投射神経細胞を標識することでも確認された。さらに反対投射として、Insulaの第6層からGu全域への投射、第5層からFStr、扁桃体(外側核、中心核外側部・中心核内側部・基底外側核)への投射も存在した。以上から味覚感覚情報は意識上のみならず、意識下への影響が示唆された。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] M.Nakashima, M.Uemura, K.Yasui, H.Ozaki, S.Tabata, A.Taen: "An anterograde and retrograde tracer-tracing study on the projections from the thalamic gustatory area in the rat: distribution of neurons projecting to the insular cortex and amygdaloid complex"Neuroscience Research. 36. 297-309 (2000)