2001 Fiscal Year Annual Research Report
加齢に伴う骨粗鬆症におけるPPARγの関与に関する研究
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12671799
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
森田 育男 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (60100129)
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Keywords | 骨芽細胞分化 / 脂肪細胞分化 / BMP-2 / PPARγ / 老人性骨粗鬆症 / 間葉系幹細胞 |
Research Abstract |
老人性骨粗鬆症の原因の一つとして考えられている骨芽細胞前駆細胞の脂肪細胞分化へのシフトに関与する核内受容体PPARγの役割を解明する目的で本年度は、ヒト間葉系幹細胞(HSMC)を用いて、in vitro, in vivoにおけるPPARγと骨芽細胞、脂肪細胞分化の関係を調べた。HSMCはヒト抗エンドグリン抗体を用いて単離・培養した。本細胞はVC+グリセロリン酸存在下で骨芽細胞分化が引き起こされ、またインスリン+デキサメタゾン存在下で脂肪細胞分化に移行する性質を持っていた。そこで、この細胞に骨形成促進因子であるBMP-2を添加したところ、骨芽細胞分化が促進されたが、同時に脂肪細胞分化も促進された。一方、15deoxyΔ12, 14-PGJ2を添加したところ脂肪細胞分化のみが促進された。その際のPPARγの転写活性を調べたところ、その両者とも促進していた。そこで、IL-11を同時添加しPPARγの発現を低下させ骨芽細胞分化への影響を調べたところ、骨芽細胞分化は全く影響を受けなかった。そこで、PPARγ同様脂肪細胞分化に重要な働きをもつCEB/αの活性をVK2で低下させ、骨芽細胞分化への影響を調べたが、PPARの抑制同様骨芽細胞分化には影響を与えなかった。次に、マトリゲルを用いて、HSMCをマウス皮下に移植し、in vivoでの分化を調べたが、in vitroと同様の結果であった。 以上の結果は、老人性骨粗鬆症においては骨髄間葉系細胞が骨芽細胞から脂肪細胞べ分化してしまうのが原因ではなく、骨芽細胞の機能低下に伴い間接的に脂肪細胞分化が引き起こされる、すなわち骨髄への脂肪細胞の蓄積は原因ではなく結果であることが示唆された。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Palacious VG: "Expression of adipogenesis markers in a murine stromal cell line treated with 15-deoxy- Δ 12, 14-prostaglanidn J2, interleukin-11, 9-cis retinoic acid and vitamin K2"Prostaglanidn Leukotriene & Essential Fatty Acids. 65・4. 215-224 (2001)