2000 Fiscal Year Annual Research Report
顎口腔領域の各種感覚刺激によるMRI脳機能画像分析
Project/Area Number |
12671825
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
岸 幹二 岡山大学, 歯学部, 教授 (30033202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
繁原 宏 岡山大学, 歯学部, 助手 (30243471)
若狭 亨 岡山大学, 歯学部・附属病院, 講師 (50191713)
杉本 朋貞 岡山大学, 歯学部, 教授 (50135729)
窪木 拓男 岡山大学, 歯学部, 助教授 (00225195)
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Keywords | fMRI / 嚥下運動 / 脳機能画像 |
Research Abstract |
今回は、嚥下運動に関する脳の賦活部位のfMRIによる局在の検討をおこなった。 右利きの健全ボランティア10名(男性7名、女性3名)、年齢22歳〜38歳、平均26.5歳を対象とした。被検者の頭部を固定し、水を入れたプラスチックシリンジから自動注入器により、被検者の口腔内中央へ1回3mlの水を秒速0.3mlにて各10秒間口腔内へ注入することにより嚥下を行った。各被験者はファンクショナルスキャン中、計20回の嚥下タスクを行った。 MRIスキャンは、1.5Tシーメンス社製Magnetom Visionを用い、CPヘッドコイルを用いた。撮像は、TR 15ms、TE 6ms、flip angle 90度のグラジェントエコーシーケンスを用い、脳のprimary sensorimotor areaを含む領域をスライス厚6mm、10スライス行った。Functional imageは、ピクセルごとに、ノンタスク画像の平均zスコアー値からタスク画像の平均zスコアー値を引くことにより作成された。T1強調画像を同スライスのファンクショナル画像に重ね合わせた。 結果 1.嚥下運動において、fMRI像上活性化された頻度の高い脳賦活領域は、Anterior cingulate cortex、Sensorimotor cortex 、Insula、Premotor cortexであり、Frontal operculum、Premotor cortex 、Temporal cortexと続いた。 2.Insula、Frontal operculum、Clear asymmetriesはほぼ対称的に賦活化し、Premotor cortex、Temporal cortexは非対称的であった。 3.fMRIを嚥下運動に応用することにより、嚥下運動のメカニズムの解明や嚥下障害の診断の一助になる可能性があると考えられた。
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