2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12671840
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
杉村 忠敬 朝日大学, 歯学部, 教授 (30131387)
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Keywords | 咀嚼 / 咀嚼筋 / 筋電図 / 顎運動 |
Research Abstract |
申請書類において述べたように、平成12年度の目標は咀嚼に障害を持つひとに対する検査方法が安全にしかも間違いなくおこなえるように電極を目標の筋に挿入できるよう実験動物(家兎)でテストを十分に繰り返し、それと同時にすでに作成したプログラムが十分に作動するか否かを判断することである。そこで、プログラムが十分に使用できるか否かを確かめるだけではなく、何らかの新データーを得るために、咀嚼時の作業側と非作業側との筋活動量を測定し、その比較をした。この点については、過去、幾多の報告があるが表層筋についての報告ばかりで、深部筋をも含んだ詳細な報告はない。 実験の新知見として、家兎にPelletを咀嚼させたとき、1.測定したどの咀嚼筋においても作業側の活動量は非作業側の活動量よりも大きかった。2.作業側において比較的大きく活動したのは内側翼突筋で、以下、咬筋深部前方部(内側翼突筋の84%)、咬筋浅部(同83%)、咬筋深部後方部(同70%)、顎二腹筋(同67%)で活動量が最も小さかったのは外側翼突筋(同16%)であった。これに対して3.非咀嚼側での活動量は内側翼突筋、咬筋深部前方部、顎二腹筋、咬筋浅部の順で、これらの筋の活動量は作業側のそれぞれの筋の45〜55%であった。しかし、咬筋深部後方部は作業側の同筋のわずか20%程度しか活動しなかった。また、4.従来、咀嚼時に最も大きな力を発揮すると考えられてきた咬筋浅部よりも、内側翼突筋や咬筋深部前方部のほうが大きく放電することも判明した。
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