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2001 Fiscal Year Annual Research Report

歯科材料によるエストロゲン様の作用発現の検証

Research Project

Project/Area Number 12671867
Research InstitutionKanagawa Dental College

Principal Investigator

根岸 秀幸  神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (60121026)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 倉田 茂昭  神奈川歯科大学, 歯学部, 助教授 (20104333)
藤原 努  神奈川歯科大学, 歯学部, 助教授 (50084778)
川瀬 俊夫  神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (30084784)
Keywordsポリカーボネート樹脂 / ビスフェノールA / ヒト乳ガン由来細胞(MCF-7) / エストロゲン様作用
Research Abstract

市販の歯科用レジン(とくに、義歯床用強化ポリカーボネート樹脂[PC樹脂])を蒸留水やエタノールなどに浸漬させ、その浸漬液から得られた抽出物に含まれるビスフェノールA(BPA)の量を分析した。次に、各抽出物を培地に添加して、ヒト乳ガン由来細胞(MCF-7)の培養を行い、MCF-7の増殖(DNA量)を調べた。また、さらに合成ホルモン剤に対するMCF-7の増殖の傾向を調べ、エストロゲン様の作用発現に対するBPAの作用を比較検討した。
1.侵漬液中に含まれるビスフェノールAの量の分析
今回、市販の歯科用レジンとして、義歯床用強化PC樹脂を用いた。まず、PC掛脂0.1gを5mlの浸漬液(エタノール、PBS(-)および蒸留水)に加え、37℃の恒温槽中で7日間放置した。7日後に浸漬液をろ過し、さらに物理化学的操作により抽出物を得た。HPLCを使用して、抽出物中のBPAの量を分析した。
その結果、エタノールへのBPAの溶出量が最も高い値を示した(90〜100ng/ml)。しかし、PBS(-)および蒸留水へのBPAの溶出量は低い値であった(10ng/ml以下)。いずれにしても、義歯床用強化PC樹脂中に、BPAが残留していることが認められた。
2.MCF-7の増殖の傾向
培地は、5%のDextran-coated Charcolで処理したウシ胎児血清と1%のDimethylsulfoxideを添加したPhenol Red-freeのD-MEMを用いた。培養条件としては、2x10^4 cells/cm^2の細胞密度で96multi-well plateにMCF-7を播種した。播種24時間後から、各浸漬液から得られたPC樹脂の抽出物、BPA、合成ホルモン剤(17β-エストラジオール[E_2]、ジエチルスチルベストール[DES]、17α-エチニールエストラジオール[EE_2])等を添加した培地に交換した。そして、2日ごとに培地を交換して7日間培養した。その後、Diaminobenzoic Acidを用いて、DNA量を測定することにより、細胞の増殖状態を検討した。
その結果、0.1ppt〜100ppbのE_2、DES、EE_2および10ppbと100ppbのBPAを添加した場合、エストロゲン様作用によるMCF-7の増殖が促進する傾向を示した。しかし、PC掛脂の抽出物を添加した場合、濃度が100ppbでも合成ホルモン剤やBPAのような細胞の増殖促進は認められなかった。

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Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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