2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12671904
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
早川 徹 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (40172994)
|
Keywords | 歯科用インプラント / 細胞接着因子 / 固定化 / チタン / ハイドロキシアパタイト |
Research Abstract |
チタン上に,歯科用接着剤を用いてカルボキシル基を有するポリマーを接着させ,このカルボキシル基と細胞接着因子のアミノ基との縮合反応によって,細胞接着因子を固定化させる手法を試みた.方法としては,純チタンディスクに金属接着性プライマー(アロイプライマー,クラレ)を塗布し,乾燥する.次に,歯科用接着剤である4-META/MMA-TBBレジン(スーパーボンドC&B,サンメディカル)のモノマー液をチタン面に塗布し,チタン基板上でモノマーを重合させる.その後,10%ポリメチルメタクリレート(PMMA)/トルエン溶液を塗布し,PMMAをチタンに接着させる.その後,4N NaOH水溶液に50℃で浸漬して,PMMAを加水分解させ,クエン酸で中和後,カルボキシル基の生成を調べた.PMMAはチタンに良好に接着したものの,加水分解反応が良好に進行せず,カルボキシル基をチタン表面に生成することは出来なかった. そこで,次にポリアクリル酸をチタンに接着させてみた.ポリアクリル酸/エタノール溶液を用いる事により,上記と同様の方法によりポリアクリル酸をチタンに強固に接着でき,チタン表面にカルボキシル基を導入することができた.しかしながら,ポリアクリル酸が水溶性であるために,細胞接着因子との反応中にポリアクリル酸が溶解してしまった.ポリアクリル酸を架橋して水に不溶性にする必要があるものと思われれる. 新たな固定化方法としてトレシルクロライドを用いた反応を現在検討中である.すなわち,チタンの水酸基にトレシルクロライドを反応させてチタン表面にトレシル基を導入する.その後,表面トレシル基と細胞接着因子とのアミノ基との反応によりチタン表面に細胞接着因子を固定化するものであり,チタン表面に効率良く,トレシル基を導入する条件について実験中である.
|
Research Products
(1 results)
-
[Publications] Tohra Hayakawa,Kazuyo KiKutake,Kimiya Nemoto: "Conformational and Quantum Analysis of Dental Adhesive Carboxylic Acid and Carboxylic Acid Anhydride Monomers"Dental Materials Journal. 20(1)(印刷中). (2001)