2002 Fiscal Year Annual Research Report
骨芽細胞のプロスタグランジンF2αの刺激による細胞内情報伝達機構の解明
Project/Area Number |
12671931
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Research Institution | GIFU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
加藤 幸弘 岐阜大学, 医学部, 助手 (30293567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土井田 誠 岐阜大学, 医学部, 助教授 (90313890)
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Keywords | 骨芽細胞 / 細胞内情報伝達機構 |
Research Abstract |
骨芽細胞の増殖および分化の制御は,チロシンキナーゼ受容体,セリン/スレオニンキナーゼ受容体,ステロイドホルモン受容体,GTP結合蛋白質(G蛋白質),情報変換ホスホリパーゼ・蛋白質リン酸化反応等の活性化により転写因子に情報伝達されて作動しているが,その詳細なメカニズムについては明らかでない。 細胞は各種刺激により情報変換ホスホリパーゼの一つであるイノシトールリン脂質特異的ホスホリパーゼC(PI-PLC)が活性化され,ホスファチジルイノシトール4,5-二リン酸(PIP_2)を分解してイノシトール1,4,5-三リン酸(IP_3)と1,2-ジアシルグリセロ-ル(DG)を産生する。IP_3は細胞内Ca^<2+>貯蔵部位よりCa^<2+>を動員し,細胞内遊離Ca^<2+>濃度を上昇させ,DGはプロテインキナーゼC(PKC)を活性化する。骨芽細胞のPI-PLCには複数のアイソザイムが存在し,それらの活性化機構も異なる。また,DGは膜リン脂質の主要成分であるホスファチジルコリン(PC)からホスホリパーゼD(PLD)とPAホスホヒドロラーゼにより産生され,ホスホリパーゼD(PLD)は細胞増殖や分化の情報伝達に重要な役割を果たしている。 PGF2αによるPLDの活性化は,PI-PLCの下流でPKCの活性化を介する場合とPKCを介さない場合が報告されている。また,最近では骨芽細胞以外の細胞でPLDの活性化にはPKCの他に低分子量G蛋白質(ADP-リボシル化因子(ARF)やRhoファミリーG蛋白質)およびPIP2が関与することが明らかにされている。 骨芽細胞のプロスタグランジンF2α(PGF2α)刺激による細胞内情報伝達機構を検討する目的で,ホスホリパーゼD(PLD)活性化における低分子量G蛋白質の関与について解明する。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Toida M, Hasegawa T, Watanabe F, Kato K, Makita H, Fujitsuka H, Kato Y, Miyamoto K, Shibata T, Shimokawa K: "Lobular capillary hemangioma of the oral mucosa: clinicopathological study of 43 cases with a special reference to immunohistochemical characterization of the vascular elements"Pathology International. 53(1). 1-7 (2003)
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[Publications] Toida M, Sugiyama T, Kato Y: "Cartilaginous choristoma of the tongue: a case report"Journal of Oral and Maxillofacial Surgery. 61(in press). (2003)
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[Publications] Toida M, Watanabe F, Goto K, Shibata T: "Usefulness of low-level laser for control of painful stomatitis in patients with hand-foot-and-mouth disease"Journal of Clinical Laser Medicine and Surgery. 21(in press). (2003)