2000 Fiscal Year Annual Research Report
リコンビナントBMP-2を用いた新しい骨移植法(自家誘導骨移植)の開発
Project/Area Number |
12671932
|
Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
山本 学 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (40230544)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧上 啓志 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (50281085)
|
Keywords | 骨移植 / 骨誘導蛋白 / 自家誘導骨 / rhBMP-2 |
Research Abstract |
rhBMP-2あるいは同種骨を生体軟組織内に移植した時の骨誘導状態を観察するため,移植体を以下の3種類設定した. 第1群:rhBMP-2(30μl)とコラーゲンを混和し凍結乾燥して作製したペレット 第2群:無菌脱灰活性骨 第3群:コラーゲンのみを凍結乾燥して作製したペレット これらをラットの大腿筋内に移植し,2,4,8週後に軟X線写真撮影を行い新生骨の形成の有無を観察すると共に,移植体周囲の筋組織のALP-ase値を測定した. 第1群のrhBMP-2+コラーゲン群においては,移植2週後より新生骨の形成が認められ,以降4週,8週と経時的にその新生骨のX線不透過度は増大した.ALP-aseは移植2週,4週,8週と経時的に増大した. 第2群の無菌脱灰活性骨においては,移植2週後には変化は認められなかったものの,移植4週後にはX線不透過像が出現し,8週後にはさらに不透過度が亢進した.ALP-aseは移植2週,4週,8週と経時的に増大した. 第3群のコラーゲンのみのペレットを移植した場合にはX線不透過像の発生は認められず,ALP-aseにおいても変化は認められなかった. 以上から,rhBMP-2+コラーゲンおよび無菌脱灰活性骨は軟組織内に骨を形成する能力(異所性骨誘導能)を有し,コラーゲンのみは新生骨は誘導されないことが示された.
|