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2000 Fiscal Year Annual Research Report

三叉神経系における神経幹細胞の機能分化に関する研究

Research Project

Project/Area Number 12671983
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

三留 雅人  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (50261318)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 菊入 崇  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (10322819)
白川 哲夫  北海道大学, 歯学部・附属病院, 講師 (00187527)
Keywords三叉神経核 / 神経幹細胞 / EGF / GFP / オリゴデンドロサイト / MBP
Research Abstract

胎生16日目のマウス側脳室外側の脳室下帯(subventricular zone)から採取した細胞をEGFの存在下で培養すると、細胞は増殖し球形の浮遊した細胞塊を形成する(神経幹細胞)。最初に我々は、GFP(Green Fluorescent Protein)で標識された神経幹細胞を出生直後のマウスの側脳室、成熟マウスの脳組織内(線条体、視床下部および小脳)に移植することによって、脳内での移動、増殖、分化の程度を調べた。この結果、移植された細胞は、主に、脳梁、視交差など白質で増殖することが確認された。これらの細胞はオリゴデンドロサイトのマーカーであるCNPaseの抗体で染色されたが、神経細胞のマーカー(NeuN、Calbindin)には殆ど染色されなかった。以上の結果、EGFに反応する神経幹細胞は、白質に特異的に増殖し、主にオリゴデンドロサイトに分化し、ミエリン鞘の形成に関与していることが示唆された。次に、この細胞を脳幹部の三叉神経核への移植の可能性を研究するために、出生直後マウスの小脳延髄槽(cisterna magna)に移植した。8週間後の観察では、三叉神経脊髄路核に著名な細胞の増殖を認めた。これらの細胞にもオリゴデンドロサイトの性質を観察した。
我々は、さらに、移植細胞の機能の再生を調べるために、先天的にMBP(Myelin Basic Protein)を産生することができないShivereマウス(形態的に不完全なミエリン鞘、震え、運動障害を特徴とする)の小脳延髄槽に神経幹細胞をに移植した。移植後8週目の観察では、三叉神経脊髄路核に細胞の増殖を認め、殆どの移植細胞が、MBPの抗体で染色され、本来再生されることができないShivereマウスの脳内に正常MBPの産生を認めた。また、電子顕微鏡の観察では、健常なミエリン鞘が観察された。以上の結果より、神経幹細胞は三叉神経核に移植することが可能であり、細胞核内で分化し、機能的な役割を果たすことが示唆された。

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Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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