2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12671997
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Research Institution | OKAYAMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
宮本 学 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (40252978)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 照子 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (00127250)
上岡 寛 岡山大学, 歯学部・附属病院, 講師 (80253219)
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Keywords | 歯根膜 / アルカリフォスファターゼ / マイクロアレイ / デキサメタゾン |
Research Abstract |
歯根膜を構成する細胞の細胞系(lineage).を明らかにする目的で、一連の研究を行った。ヒト歯根膜から調整した細胞に遺伝子導入法により外来遺伝子を強制発現させる実験系を構築した。Cytomegarovirus immediate early enhancer and prompterの下流にヒトテロメラーゼ遺伝子を挿入したベクターを構築し、ヒト歯根膜からoutogrowth法で調整した初代培養細胞に遺伝子導入を行った。ベクター由来の抗生物質マーカーで選択された細胞は、同遺伝子を発現することがRT-PCR法により確認された。ヒト歯根膜は、従来から骨芽細胞様の諸性質を有していることより、骨芽細胞に近いlineageと考えられている。Alkalinephosphatase(ALP)活性はその性質のうちの最も重要なものであり、ヒト歯根膜細胞におけるALP発現の詳細を単一細胞由来のクローンに分けクローン間のALP活性を比較検討することで明らかにした。形態的には同一な細胞でもALP活性は様々であり、培養期間に応じた変化やdexamethasoneに対する応答も多様であることが明らかになった。ただしこれらのクローンではALP遺伝子自体の発現量に差は認めず、歯根膜細胞におけるALP発現量の差違はタンパク質への翻訳過程、細胞外への輸送過程の違いであることが想像された。さらに歯根膜細胞の遺伝子発現について明らかにする目的で高ALP活性発現細胞と低ALP活性発現細胞の遺伝子発現をマクロアレイ解析し、1500種以上の遺伝子の発現量を比較検討した。ほとんどの遺伝子が発現量に差違を認めなかったが、数種の遺伝子の発現量に差が認められた。申請者らは、以上の研究の他にマウス歯根膜細胞株を用いて神経栄養因子の役割を解明した。
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[Publications] Tsuboi Y: "Mitogenic effects of neutrophins on a periodontal ligament cell line"J Dent Res. 80・3. 881-886 (2001)
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[Publications] Kamioka, H.: "A three-dimensional distribution of osteocyte processes revealed by the combination of CLS and DIC microscopy"Bone. 28・2. 145-149 (2001)
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[Publications] Miyamoto M: "Cephalometrical and mutational analyses of familial case of Crouzon syndrome"Orthodontic Waves. 60・6. 393-397 (2001)