2001 Fiscal Year Annual Research Report
感染性心内膜炎診断のための栄養要求欠陥レンサ球菌のPCR法による迅速検出法の開発
Project/Area Number |
12672006
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
佐藤 節子 鹿児島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (70145514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 昌一 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (30028740)
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Keywords | NVS / Granulicatella / Adiotrophia / Primar / PCR |
Research Abstract |
科研申請時,Nutritionally variant streptococcはAbiotrophia属として3菌種から構成されると考えられていた。しかしその後の研究により,これらの菌は,Abiotrophia defectiva, Granulicatella adiacens, Granulicatella paraadiacens, Granulicatella elegans, Granulicatella balaenopteraeの5菌種から構成されると考えられるようになった。 [平成13年度研究計画]PCR産物の有無によって菌種を同定できるような、菌種特異的プライマーを見つける。 [実施と結果および結論]1G. adiacens ATCC 49175株のゲノム由来のシーケンス(5'-gcagatcctaaagttgta-3'と5'-attcatcagtcggttgaa-3')を用いてPCR反応を行った。その結果、調べた限りにおいて,反応産物(0.5kb)はG. adiacensのみに認められた。G.adiacens以外のNVSはもちろんのこと,S, mutanやS. sanguisなどのStreptococciやStaphylococcus aureusなどには反応産物は認められなかった。したがって,上記のシーケンスはPCR法によってG. adiacensを同定するための菌種特異的プライマーとして有用である可能性が高まった。2G. paraadiacens TKT1株のゲノム由来のシーケンス(5'-gcgtgaatgccatctatcag-3'と5'-atccccagtctaagaactg-3')を用いてPCR反応を行った。その結果,調べたG. paraadacens株すべてに反応産物(1.1kb).が認められた。G.Paraadiacens以外のNVSやStreptococciには反応産物は認められなかった。したがって,上記のシーケンスはPCR法によってG. paraadiacensを固定するための菌種特特異的プライマーとして有用である可能性が示唆された。 [今後の計画]A. defectivaとG. elegansそれぞれに特異的なプライマーシーケンスを見つける必要がある。A. defectivaには「Trehaloseを代謝する」という特性があるので,この遺伝子に関係LたDNAシーケンスを,G. elegansには「Arginine dihydrolaseポジティブ」という特性があるので,この遺伝子に関係したDNAシーケンスを検索する予定である。
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