2000 Fiscal Year Annual Research Report
歯周炎における歯肉内縁上皮細胞の白血球遊走に関与する接着分子の解明
Project/Area Number |
12672043
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
葛城 啓彰 日本歯科大学, 新潟歯学部, 助教授 (70224483)
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Keywords | 上皮細胞 / ICAM-1 / CD44 / 炎症性サイトカイン |
Research Abstract |
1.株化口腔粘膜上皮細胞における定常時の接着分子の発現 通常の継代培養時において、株化口腔粘膜上皮細胞であるKB細胞の接着分子の発現を検討する為に、10%FBS添加および血清無添加MEM培地、EGF添加K-SFM培地EGF無添加K-SFM培地を用いて検討した。 まず、第一段階としてICAM-1,CD44、CD62P,CD62Eの発現をフローサイトメトリー法にて検索した結果、CD44は恒常的に発現しており、ICAM-1の発現は、弱いながらも定常的に認められたが、CD62P,CD62Eの発現は認められなかった。さらに、ICAM-1の発現は、いずれの培地を使用した条件においても差異は認められなかった。 2.株化口腔粘膜上皮細胞における炎症性サイトカイン刺激時の接着分子の発現 炎症性サイトカインIL-1β,IL-6,TNFα,IFNγを培地に添加して培養したKB細胞の接着分子の発現を検討した。 定常時でも弱いながら発現していたICAM-1の発現は、IL-1β,IFNγの刺激により、発現が増加する傾向が認められたが、IL-6,TNFαの刺激では発現状況に影響を与えなかった。 CD44の発現はIL-1β,IL-6,TNFα,IFNγのいずれの添加条件下でも、発現量の増加は、認められず定常時での発現状態との間に有意な差異は認められなかった。 また、定常時に発現していないCD62P,CD62Eに関してはこれらの炎症性サイトカインの刺激によっても新たな発現は認められなかった。
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