2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12672060
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
浅田 善久 北里大学, 薬学部, 助教授 (90118779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 孝文 北里大学, 薬学部, 教授 (80050540)
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Keywords | forskolin / biosynthesis / non-mevalonate pathway / Coleus forskohlii / hairy root / diterpene |
Research Abstract |
Coleus forskohliiより単離されたジテルペンforskolinの生理活性については数多く研究がなされている。テルペノイドなどの生合成に関して,近年,RohmerらはIPPがメバロン酸経路と異なる非メバロン酸経路(GAP/pyruvate pathway)によっても生合成されることを見出した。この経路は植物に広く分布し,色素体で生合成されるカロテノイド,ジテルペノイドなどは非メバロン酸経路由来であり,細胞質で生合成されるステロイドなどはメバロン酸経路由来であると報告されている。Forskolinの生合成に関しては,[^<14>C]mevalonateの投与実験により,メバロン酸経路由来で生合成されると報告されている。近年の研究ではジテルペノイドは一般的に非メバロン酸経路(GAP/pyruvate pathway)由来であると報告されていることから,[1-^<13>C]glucoseの投与によりforskolinの生合成起源がいずれの経路であるかを明らかにするため本研究を行った。 B5培地で培養したColeus forskohlii毛状根に2週間後[1-^<13>C]glucoseを投与し,さらに2週間培養して毛状根を収穫した。得られた毛状根はMeOHにて抽出し,各種クロマトグラフィーによりforskolin,9-deoxyforskolinおよびdeacetylforskolinを単離した。^<13>C-NMRによってこれ等forskolin類縁体への[1-^<13>C]glucoseの取り込みパターンを解析した。Forskolinではアセチル基2位カーボンの他に8個のカーボンに[1-^<13>C]glucose由来の^<13>Cの取り込みが認められた。即ち,4組のdimethylallyl基のC-1およびC-5位に由来するカーボンに取り込まれ,forskolinが非メバロン酸経路によって生合成されることが明らかになった。また,9-deoxyforskolinおよびdeacetylforskolinにおいてもforskolinと同様な取り込みパターンを示し,Coleus forskohliiのジテルペンは非メバロン酸経路によって生合成されることが確証された。
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