2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12672078
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Research Institution | Kobe Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
岩佐 衣子 神戸薬科大学, 薬学部, 助教授 (30068340)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 由美 神戸薬科大学, 薬学部, 助手 (30248116)
市丸 百代 神戸薬科大学, 薬学部, 講師 (00175259)
守安 正恭 神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (40102107)
綿矢 有佑 岡山大学, 薬学部, 教授 (90127598)
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Keywords | イソキノリン アルカロイド / 抗酸化活性 / 発がんプロモーション抑制活性 / 構造-活性相関 / 生物学的変換 / 植物組織培養細胞 / 代謝物の構造解析 / LC / NMR-LC / MS |
Research Abstract |
1.塩酸パパベリンより生成したテトラヒドロパパベリンおよびそのN-メチル体に酸処理を行った結果、エーテル結合開裂反応によりそれぞれフェノール性水酸基の位置あるいは数の異なる1-ベンジルテトラヒドロイソキノリン類の混合物を得た。この混合物の分取HPLCを行い、多数のフェノール性水酸基の位置異性体を分離した。得られた異性体の抗酸化活性および発がんプロモーション抑制活性を調べ、活性の高いいくつかの異性体を見出すことが出来た。また、フェノール性水酸基の数が多いほど活性が高くなること、あるいはフェノール性水酸基の置換位置により活性が異なることなど、構造と活性に関するいくつかの知見も得ることが出来た。現在、この結果について論文作成中である。 2.フェノール性水酸基の位置あるいは数を異にする1-ベンジルテトラヒドロイソキノリン類をコリダリス属植物のカルスに投与し、その代謝産物の構造解析をLC/MSおよびLC/NMRにより行った結果、代謝産物はスード型プロトベルベリンアルカロイド類であることが判明した。また、この手法を用いたカルスによるアルカロイドの代謝研究により新規のスード型プロトベルベリンアルカロイド類を得ることも出来た(Phytoghemistryに投稿、受理;生薬学会第48年会、日本薬学会第122年会および123年会において発表)。今後新規のアルカロイドを分取、生物活性を調べる予定である。
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