2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12672089
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
輿石 一郎 九州大学, 大学院・薬学研究院, 助教授 (20170235)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市川 和洋 九州大学, 大学院・薬学研究院, 助手 (10271115)
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Keywords | 生体ESR-CT / スピントラップ / フリーラジカル / 活性酸素 / 活性窒素 / 病態解析 |
Research Abstract |
炎症に伴う組織障害を抑制するには、炎症初期段階で組織障害性物質であるフリーラジカルの産生を抑制することが肝要である。近年、虚血再灌流や組織障害に伴う炎症反応の惹起に活性化された好中球が深く関与することが明らかにされている。その機序としては、活性化された好中球より細胞外に遊出したスーパーオキサイドによるヒドロキシラジカルおよびパーオキシナイトライト等の細胞障害性物質の産生によると考えられている。本研究は、これらの障害性物質の生成をもっとも有効に抑制する手段として、炎症局所に浸潤した好中球の近傍にフリーラジカルの産生を抑制する抗酸化酵素を送達・貯留させる方法の確立を目的としている。 活性化した好中球による組織障害は急性であり、血管内皮に接着した段階で活性酸素種を産生している可能性がある。そこで、血管内腔でのスーパーオキサイドを過酸化水素に還元する血液滞留性のスーパーオキサイドディスムターゼ(SOD)としてポリエチレングリコール(PEG)-SODの調製を試みた。さらに、SOD mimicsとしてしられるスピンプローブとPEGとの複合体を調製した。次に、炎症局所では血管透過性が亢進し、好中球などの炎症性細胞の血管外への浸潤が起こる。血管外マトリックスに存在する好中球の近傍に抗酸化酵素を送達するには、活性化好中球が膜に発現しているヒアルロン酸レセプター(CD44)を標的とすることが有効である。そこで、CD44のリガンドであるヒアルロン酸(HA)をSOD mimicsであるスピンプローブ(TEMPO)に結合させたHA-TEMPOを合成した。HAは分子量100万Daの鶏冠由来HAを出発原料とし、ヒアルロニダーゼ消化により低分子量HAを調製し、用いた。 本年は、血管外および血管内に存在する活性化好中球が産生する活性酸素種を効率よく無毒化することを目的に、これらのマトリックスに特異的な抗酸化酵素および抗酸化酵素様活性物質の調製を行った。来年度は、リウマチ関節炎のモデル動物および腎虚血再灌流モデル動物を用いてこれらの活性物質による抗炎症効果について評価を行い、炎症の発症・進展へのフリーラジカル反応の関与を生体計測ESRを用いて検討する。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Mitani H,Koshiishi I,Sumita T,Imanari T: "Prevention of the photodamage in the hairless mouse dorsal skin by kojic acid as an iron chelator."European Journal of Pharmacology. 411. 169-174 (2001)
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[Publications] Koshiishi I,Mitami H,Sumita T,Imanari T.: "1,25-Dihydroxyvitamin D3 prevents the conversion of adipose tissue into fibrous tissue in the skin exposed to chronic UV-irradiation."Toxicology and Applied Pharmacology. (In press). (2001)
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[Publications] Imanari T,Toida T,Koshiishi I,Toyoda H.: "HPLC analysis of oligosaccharides derived from glycosaminoglycans in biological materials."Journal of Chromatography A. (In press). (2001)