2000 Fiscal Year Annual Research Report
PAF合成酵素の精製と遺伝子クローニング-膜結合酵素精製への新しいアプローチ
Project/Area Number |
12672120
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
瀬高 守夫 帝京大学, 薬学部, 教授 (70012630)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 典子 帝京大学, 薬学部, 助手 (80162460)
唐沢 健 帝京大学, 薬学部, 講師 (50186029)
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Keywords | 血小板活性化因子 / PAF合成酵素 / 膜結合酵素の精製 |
Research Abstract |
膜結合性酵素であるPAF合成酵素(AAG-CPT)をブタ脾臓ミクロゾームからいくつかの界面活性剤を使って安定に可溶化した。カラムにより部分精製した可溶化酵素の分子量は440kDaと大きく、本酵素は脂質・蛋白の分子複合体を形成して、酵素活性が安定化していることが判明した。その中でリン脂質分子が酵素活性発現に直接関与していること、その結果、リン脂質代謝酵素であるホスホリパーゼD、ホスホリパーゼA_2によりAAG-CPTの活性が調節を受ける可能性があることが示された。 この分子複合体の精製は分子量が極端に大きいことで難しく、現在ネイティブカラム電気泳動法など新しい手法を用いて精製を進めている。 また、複数の蛋白の中からAAG-CPTを同定するため、光ラベル化した基質を合成しつつある。 最近、ホスファチジルコリン(PC)を合成するCPT(DG-CPT)の遺伝子がヒトの細胞からクローニングされ、これがPAF合成能をもつという報告がなされたが、酵素活性の比較検討から、これは私共の標的としているAAG-CPTとは異なる酵素と思われる。
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Research Products
(1 results)