2001 Fiscal Year Annual Research Report
地域保健活動による小児生活習慣病予防教育システムの構築
Project/Area Number |
12672268
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
大関 武彦 浜松医科大学, 医学部, 教授 (20152126)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安梅 勅江 浜松医科大学, 医学部, 教授 (20201907)
荒木田 美香子 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50303558)
金森 雅夫 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (90127019)
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Keywords | 小児生活習慣病 / 生活習慣 / 地域保健 / 保健教育 / 保健教育システム / 小学生 / 中学生 / レプチン |
Research Abstract |
小児生活習慣病の予防教育のシステムを構築するため、昨年度の研究に引き続いて検診、測定、事後指導を実施し、それぞれの効果や問題点を確認した。 (1)対象地域、対象者 静岡県北遠保健所管内の小学生・中学生を対象とした。保健所・教育委員会・市町村保健担当者と密接な連絡をとり、各学校・家族へ詳細に説明しインフォームドコンセントを得てから検診を行った。対象者は小学生4年生1177人(男614人、女563人)、中学生1年生1511人(男800人、女711人)であった。 (2)主要な結果 対象者の身体計測(身長・体重)、血液検査(脂質、血糖、HbAlc、レプチン)を行い、(1)正常範囲群(小学生/中学生:783/988;66.5%/65.4%)、(2)要集団指導群(217/274;18.4%/18.1%)、(3)要個別指導群(177/249;15.0%/16.5%)に分けて対応した。これらの比率は昨年とほぼ同様な結果であった。 生活習慣についてはアンケートを用い、食事(食事量、食べる速さ、野菜、朝食、飲み物、間食、夜食)、睡眠、運動、余暇などの項目について質問した。 (3)事後指導と予防教育の有効性についての考察 指導を要するものには夏休みを利用して親子による健康指導の会を開催した。集団指導は医師・看護婦・保健婦による小児に対する生活習慣病予防のための講演会を実施した。個別指導の必要とされた者に対しては前記の講演会の参加に加え、保健婦による生活指導、栄養士による食事・栄養指導、養護教員による運動指導、おやつ指導などを行った。 これらの効果を明確にするのは次年度の本研究3年目の重要な目標である。これまでの結果からは、血清脂質のうちHDL-コレステロールのみの平均値が、我々の検討した健診を実施していない近隣地域に比べ低値を示していた。このことは生活習慣病の予防教育が有効である可能性を示すものである。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Nakanishi T, Li R, Liu Z, Yi M, Nakagawa Y, Ohzeki T: "Sexual dimorphism in relation of serum leptin and relative weight for the standard in normal-weight, but not in overweight, children as well as adolescents"European Journal of Clinical Nutrition. 55. 989-993 (2001)
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[Publications] Endoh A, Inoue N, Katoh T, Nakamura T, Sugimura H, Ohzeki T: "A case of glycogen storage disease IA with multiple hepatic tumors managed by transcatheter embolization and an acarbose diet"Journal of Pediatric Gastroenterology and Nutrition. 33. 333-336 (2001)
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[Publications] Watanabe C, Yajima S, Taguchi T, Toya K, Fujii Y, Hongo T, Ohzeki T: "Successful unrelated bone marrow transplantation for a patient with chronic granulomatous disease associated with resistant pneumonitis and Aspergillus osteomyelitis"Bone Marrow Transplantation. 28. 83-87 (2001)
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[Publications] 稲葉泰子, 中西俊樹, 中川祐一, 大関武彦: "小児肥満の分子栄養学(肥満遺伝子)"小児科診療. 64. 680-685 (2001)
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[Publications] 大関武彦, 中川祐一, 中西俊樹, 稲葉泰子: "小児の肥満の特徴とその管理"日本臨床. 59. 597-602 (2001)