2000 Fiscal Year Annual Research Report
訪問看護を必要とするストーマ保有者の在宅ケア困難要因の研究
Project/Area Number |
12672269
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
前川 厚子 名古屋大学, 医学部, 助教授 (20314023)
|
Keywords | ストーマ / 訪問看護 / 在宅ケア |
Research Abstract |
退院指導時に在宅ケアニーズの高いオストメイトの状況: 退院指導時に在宅ケアニーズの高いストーマ保有者の状況について基礎資料を得た上で、継続ケアシステム構築への課題を明らかにすることを目的とする。東海ストーマケアセミナーにおいて研究趣旨を説明し、同意が得られた受講者に独自に作成した自記式質問票による調査を実施・回収。質問票は対象の属性、ストーマケア関連項目、ストーマケア技術11項目、オストメイトの健康問題で実際のケアで遭遇する状況28項目、3件法で構成。 【結果】質問票は99件に配布し、回収した98件を分析対象とした。対象者の看護経験年数は3年未満が53%で、関わったオストメイトの述べ数は1〜19人が90%を占めた。その年代は50〜69歳が66%であった。ストーマケア技術に関する項目で「ストーマサイトマーキング不十分」とした者は80%、「ストーマ装具選定不十分」は70%、セルフケア教育技術不十分」は62%であった。実際のケアで遭遇する状況で頻度の高いものは、(1)原疾患の進行、再発、転移が56%、(2)癌性疼痛が25%、(3)要排泄介助(カテーテル含む)が23%、(4)糖尿病合併が21%、(5)寝たきり・準寝たきりが20%、(6)栄養障害、胃瘻などが19%、(7)介護保険申請が必要なケース18%、(8)日常の意思決定が出来にくいケース17%、(9)腎機能障害、腎不全、透析が16%、(10)褥瘡併発が16%、(11)痴呆が12%、(12)下肢の運動機能障害が10%であった。 【考察と結論】複数の健康課題を抱え、セルフケア困難なケア対象者が増加している。継続教育では、(1)ストーマサイトマーキングの原理、(2)根拠に基づいた装具選定、(3)一貫性のあるケアマネジメント、(4)在宅医療・訪問看護介護を視野に入れた支援の学習が重要であることが明らかになった。
|
Research Products
(1 results)