2001 Fiscal Year Annual Research Report
要介護状態の予防に向けたケアマネジメント技法の体系化に関する研究
Project/Area Number |
12672273
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
岡本 玲子 神戸大学, 医学部, 助教授 (60269850)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長畑 多代 大阪府立看護大学, 看護学部, 講師 (60285327)
佐藤 由美 群馬大学, 医学部・保健学科, 講師 (80235415)
鳩野 洋子 国立公衆衛生院, 公衆衛生看護学部, 公衆衛生看護技術室長(研究職) (20260268)
谷口 洋 神戸大学, 医学部, 教授 (70030989)
中山 貴美子 神戸大学, 医学部, 助手 (70324944)
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Keywords | ケアマネジメント / 保健師活動 / 介護予防 / 保健技法 / 介護保険 |
Research Abstract |
1.研究目的:研究目的は、要介護状態を助長する特定ニーズに対応するケアマネジメント技法の体系的整理である。今年度は、特定ニーズとして(1)介護保険の要介護者の中で特に処遇困難事例として挙がりやすい神経筋難病事例、(2)介護保険の要支援事例となりやすい介護度の低い事例、(3)介護保険申請前後の支援事例のデータの分析とまとめを進めた。 2.研究方法:調査方法は、半構成質問紙を用いた個別面接である。分析枠組みには、ケアマネジメント過程活動指標を用い、保健師が語った活動単位毎に、そのニーズと過程を読みとった。 3.結果(1)保健師が関わる難病13事例のニーズは、適正な保健医療の整備と利用者の療養生活支援、在宅療養環境整備等の10カテゴリーが抽出された。ケアマネジメントの特徴として、ニーズに最もフイットするように、各々の相互関係に働きかけていた。また、状況を予測し、既存のサービスをアレンジするなどして、利用者の支援体制強化のための活動を行っていた。(2)保健師が関わる介護度の低い12事例のニーズは、11ニーズに分類され、うち、日常生活確認・支持やサービス間隙の補填、サービス開発の検討のニーズが特に特徴的であった。保健師はこれらのニーズに対し、インフォーマルな支援ネットワークを作り、自らがサービスの提供を行いながら、施策化にむけたケアマネジメントを実践していた。(3)保健師が介護保険申請前後に支援した6事例のニーズは、11に分類された。ケアマネジメントの特徴は、生活への支障の観点で保健活動から介護保険サービス利用に移行する時期を見極めた介入、利用者に対する直接的なケア提供よりも、介護保険サービス関係職種が利用者に適切に対応できるような役割が果たせるものであった。 4.課題:今後、これらの結果を基に、保健師活動における専門的方法論の体系化に向けて検討する。
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Research Products
(1 results)