2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12672277
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
浦田 秀子 長崎大学, 医学部保健学科, 教授 (20185086)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中尾 理恵子 長崎大学, 医学部保健学科, 助手 (80315267)
田代 隆良 長崎大学, 医学部保健学科, 教授 (40163456)
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Keywords | 慢性呼吸不全 / 呼吸機能 / 栄養評価 / 呼吸筋力 / 呼吸リハビリテーション |
Research Abstract |
男性肺気腫患者78名ついて身体計測,身体組成,生化学的検査などの指標を用いて栄養評価を行い,呼吸機能およびADLの関連を検討した.%標準体重,BMI,除脂肪量とFEV_<1.0>およびFEV_<1.0%>との間に有意な相関が認められた.血清蛋白では総蛋白,アルブミンは肺機能と相関せず,プレアルブミン,レチノール蛋白結合とFEV_<1.0>およびFEV_<1.0%>の間には有意な相関が認められた.やせ群と非やせ群を比較するとVC, %VC, FEV_<1.0>, FEV_<1.0%>は有意に低かった.%標準体重,BMI,除脂肪量はADLとも有意な相関を示し,ADL得点はやせ群が有意に低かった.食事調査を行った36名では,同世代男性の摂取量と比較し,糖質は73.4%,蛋白質61.0%,脂質61.4%、総摂取カロリー65.1%とかなり不足していた.さらに,肺気腫患者16例において呼吸筋力,下肢筋力,栄養状態の関連を検討した.肺気腫患者は呼吸筋力が低下し,呼気口腔内圧積分値平均呼気口腔内圧と体重除脂肪量,除脂肪量/標準体重の間に有意の相関が認められた.やせ群は非やせ群より呼気筋力,吸気筋力とも低下しており,呼気筋力で有意差が認められた.下肢筋力低下群は非低下群より呼気筋力,吸気筋力とも低下しており,吸気筋力で有意差が認められた. 本研究の結果から,肺気腫患者に対する栄養療法と下肢筋力トレーニングは肺機能と呼吸筋力を改善し,ADLの向上に有効である可能性が示唆された.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 浦田 秀子, 田代 隆良, 中尾 理恵子他: "慢性肺気腫患者の栄養状態と呼吸機能,ADLに関する研究"長崎大学医学部保健学科紀要. 15巻1号. (2002)
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[Publications] 田代 隆良, 浦田 秀子, 千住 秀明他: "慢性肺気腫患者の呼吸筋力,下肢筋力,栄養状態に関する研究"長崎大学医学部保健学科紀要. 15巻1号. (2002)
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[Publications] 千住 泰代, 大池 貴行, 田代 隆良他: "慢性肺気腫患者における呼吸筋力,呼吸機能,運動耐用能の関連性"長崎大学医学部保健学科紀要. 15巻1号. (2002)