2002 Fiscal Year Annual Research Report
胎児異常の告知を受け障害児を出産した両親へのサポートシステムの研究
Project/Area Number |
12672336
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
堀田 法子 名古屋市立大学, 看護学部, 助教授 (90249342)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴森 薫 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (80117829)
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Keywords | 胎児異常 / 告知 / 障害児 / 母親 / 悲嘆過程 / 心理過程 |
Research Abstract |
研究計画に挙げた胎児異常の告知を受け,障害児を出産した母親に対して心理過程の調査を昨年度から継続している。胎児異常の告知を受け出産した母親のうち調査の同意が得られた10名のうち、7名については、昨年度調査が終了した。残りの3名の調査をもって今年度調査が終了した。調査終了をもって現在分析中である。告知後から出産後1年までの悲嘆反応については、次のようにまとめ口頭発表した。胎児異常の告知を受け病児または障害児を出産した母親10名を対象に、一般的な感情体験11項目、病的な悲嘆反応12項目、STAI(状態・特性不安検査)、SDS(うつ性自己評価尺度)調査を、告知を受けたとき、出産直後、出産後6ヶ月、出産後1年の計4回面接および郵送の質問紙調査で行った。その結果、胎児異常の告知を受けてから産後1年までの母親の心理過程の変化は、一般的な感情体験、病的な悲嘆反応、STAI、SDS得点ともに、告知されたときが最も得点が高く、子どもの有無、職業の有無により差異があることが分かった。 一方、昨年度に引き続き今年度も、障害児をもつ母親の対照として、妊娠・出産経過に異常なく、健常児を出産した母親50名を対象に、心理テスト(STAI, SDS)、育児ストレス、母親役割、父親役割、父親の態度、夫婦関係について、出産後6ヶ月から半年毎に3年間、郵送により経時的に紙面調査を行う予定であり、現在、産後6ヶ月が終了し、1年、1年半、2年について調査が進行している。出生前診断により胎児異常の告知を受け障害児を出産した母親の心理状態と、健康な子どもを出産した母親の場合とを比較検討していく予定である。6ヶ月時点のみ現在分析中である。
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