2000 Fiscal Year Annual Research Report
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12672344
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Research Institution | St. Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
南川 雅子 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (10255961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 真澄 札幌医科大学, 保健医療学部, 助手 (80315522)
粟生田 友子 福島県立医科大学, 看護学部, 助教授 (50150909)
太田 喜久子 宮城大学, 看護学部, 教授 (60119378)
酒井 禎子 聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (60307121)
久代 和加子 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (10286908)
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Keywords | せん妄 / 判定基準 / 尺度開発 |
Research Abstract |
せん妄判定尺度を開発するにあたり、既存のせん妄評価尺度にどのようなものがあるか、また各々どのような特徴があるかについて検討を行った。その結果、10種類の尺度を見出すことができた。これらは、NEECHAM confusion scale (Neelon,V.,Champagn,M.T.,1996)およびClinical Assessment of Confusion-B (Vermeer,P.E.H,1992)等のようにせん妄の詳細な経過を把握できる尺度と、Delirium Rating Scale (Trzepacz,P.T.,1995)およびDelirium Index (McCusker,J.et al,1998)等のようにせん妄の診断のために用いる尺度の2種類に分類された。これらの尺度を参考に、本研究において開発するせん妄判定基準にはどのような特徴をもたせるかについて検討した。その結果せん妄ケアモデルの一部として用いることを鑑み、せん妄であるか否かを判定でき、できるだけ簡便で本判定基準を用いる前に特別なトレーニングを必要としないもの、また一般病棟の看護婦にも容易に判定できるものを開発することとした。本判定基準は、既に日本語版が開発されているDelirium Rating Scale(せん妄発症の時間経過、知覚障害、幻覚の有無と種類、妄想などの10項目からなり最高得点32点)を一般病棟の看護婦が理解しやすいように精神科領域の専門用語に関する意味を明記、また用語の修正を行い、さらに例を載せて作成した。精神看護および老年看護の専門家10名に依頼して内容妥当性の検証を行ったところ、「認知障害の有無と程度」の項目の点数が低く修正を要すること、また全体的に例を増やす必要があること等が示唆された。
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