2001 Fiscal Year Annual Research Report
心筋梗塞患者の看護介入モデルの開発と看護介入評価システムに関する研究
Project/Area Number |
12672346
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
眞嶋 朋子 東京女子医科大学, 看護学部, 助教授 (50241112)
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Keywords | 心筋梗塞患者 / 不安 / 自己効力感 / セルフケア / リハビリテーション |
Research Abstract |
本研究の目的は,在宅における心筋梗塞患者の心理と生活行動に焦点を当てた看護介入評価方法を検討し,患者の回復時期別看護介入モデルを作成し、有効性を検討することである。 結果:対象は首都圏内のPTCAまたはCABGを目的とした心筋梗塞患者で、男性114名,女性21名計135名、平均年齢63.9歳(40〜84、SD=9.9)である。 1.測定用具の検討と退院後の変化:新たに作成した尺度について信頼性妥当性を検討した。退院後の変化についての主な結果は以下の通りである。 (1)身体関心度と生活関心度の変化:「身体と心の関心」は、入院時48.7%から退院後2ケ月目までに41.2%に低下し有意差が示された(P<0.05)。 「生活関心」は54.25%から49.3%に低下したが、有意差は示されなかった。 (2)心理状態の変化:HPPQの下位尺度「安寧」(信頼性係数0.77)は、改善が認められたが、有意差は示されなかった。 これらの結果より、退院後、健康管理に対する関心度が、低下する傾向が示唆された。 2.看護介入プログラムの開発と評価: 心筋梗塞患者看護介入モデルの開発:1997年度に作成した看護介入プログラム(心理的側面、自己効力理論に基づいて作成)にさらに、健康管理に対する関心に着目した指導内容を追加し、実施した。退院時と退院後に質問紙によるインタビュー及びライフコーダを用いた活動度を調査し、個別分析を行った結果、対象者は、退院時活動への不安を示し、自己効力感も低かったが、退院後1週目から3週目において行動拡大が認められ、低心機能でない者では、着実な行動拡大が認められた。その一方で低心機能患者は、過剰な活動をした場合に、胸部症状が出現し、それに伴って、心理的問題も表出されるようになり、運動療法に対する知識の確認や生活指導と同時に、継続的心理的ケアの必要性が示唆された。
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