2003 Fiscal Year Annual Research Report
臨床看護場面における看護行為と院内感染に関する研究
Project/Area Number |
12672352
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Research Institution | TOHO University |
Principal Investigator |
遠藤 英子 東邦大学, 医学部, 教授 (80223684)
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Keywords | 新人教育 / 器材清潔度 / 蛇管 / 手洗いミス |
Research Abstract |
気管切開している患者に酸素吸入のため、接続しているトラキオマスク、蛇管の清潔度調査(1週間に渡り、5名の患者(P.aeruginose保菌者1名含))をした。病棟の蛇管・トラキオマスクの管理は保菌者を問わず共有し、週1回の交換が現状であった。交換後の消毒はすべて一緒に浸漬消毒をし、その後病棟の一角で自然乾燥していた。結果、トラキオマスクの内側はS.marcescens、S.epidemidis、S.aureus、Psedomonas aeruginose Bacillas.spp.が検出され、患者の気管口からも同種菌の同定がされた。以上の結果を踏まえ、長期使用患者、保菌患者は、個人用蛇管とし、定期的に新しいものに交換する。乾燥は乾燥機に入れることにした。トラキオマスクは患者の気管口を覆うので一番汚染されていたため、患者氏名を明記し、蛇管とは別消毒とした。 新人教育を入職時の中央教育(講義)をスタートとし、リンクナースのOJT教育を経て技術の確認の結果、感染防止対策として必要な知識の重要性の認識は得ても行動が伴わないことが多いことがわかった。「手洗い」に関してもグリターバグ【○!R】により手洗いミス部位を新人看護師214名を対象に調査した結果、手洗いミスの起こし易い部分は手掌より手背に多く手背側右指は手洗いミスが一番多い。しかし、手掌側の指に関しては右手の方が左手より手洗いミスが少ないことは右手を使用することを意識してか、左よりよく洗われており教育の結果であることが伺われた。また、手指間の手洗いミスの低さに関しても手指間をよく擦ることは実践されている結果であると考える。手洗いミスを少なくするには、手洗いのテクニックを含めた評価基準の検討が必要であり、交差感染防止の手洗い方法の確立のためには細菌学的調査も必要であると考える。
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Research Products
(1 results)