2002 Fiscal Year Annual Research Report
股関節手術を受けた患者の1日の姿勢の変動からみた日常生活行動量の測定
Project/Area Number |
12672354
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Research Institution | Kyoto Prefectual University of Medicine school of Nursing |
Principal Investigator |
藤田 淳子 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (00259433)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大津 眞希枝 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (30310668)
西田 直子 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (80153881)
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Keywords | 日常生活行動量 / 姿勢 / 股関節手術 / 日常生活動作 / 歩行数 / 排泄 |
Research Abstract |
1 研究目的、研究方法:股関節の手術を受けた患者は手術後長期にわたり生活制限や活動制限と同時に運動量を確保する必要があり、患者に対し具体的な生活行動を指導することが求められている。この指導を行うための基礎資料を得る目的で、患者に24時間ホルター動作解析装置(アクトライザ、ANIMA)を装着し、生活行動量を測定した。生活行動量は1日の姿勢の変化(臥位・長座位・椅子座位・立位・歩行の各姿勢をとる時間と姿勢の変化の回数)と歩行数を指標とした。 2 研究結果: 股関節形成術後であり病院に入院中の患者4名を対象として1日の生活行動量を測定した。荷重の程度、移動動作の違い(車椅子・松葉杖)により日中とる姿勢には違いがあり、荷重制限があり、車椅子利用の場合には臥位時間が長くなる傾向があり、日の姿勢の変化回数は短かった。また、患者のとる姿勢の総時間は臥位、椅子座位、長座位、立位、歩行の順に長く、臥位が長いと歩行時間が短くなり、長座位が長いほど立位・歩行が短い傾向がみられた。患者のとる姿勢の総時間を健康女性と比較すると、特徴として臥位と長座位が長い傾向が認められた。荷重制限のある場合は努めて座位をとることの重要性を確認した。また、患者のうち抜釘術後の患者2名は、入院中であっても、臥位時間以外は健康女性の行動量と同じかやや低い程度であり、入院環境の制限内でもある程度の行動量を確保することが可能であることが示された。 松葉杖歩行中の女性患者2名の排泄動作を健康女性と比較した結果は、患者の場合移動動作に要する時間が長く、歩行数も多かった。また排泄行動中の姿勢に要する時間も長かった。時間の余裕を持った移動動作への援助が必要であることが示された。 ホルター動作解析装置を用いた姿勢の変動による日常生活行動量の測定は、運動量の多くない高齢者や運動機能障害をもつ人の行動量の評価法の一つとして有用であると考える。
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Research Products
(1 results)