2001 Fiscal Year Annual Research Report
実践的指導力育成のための体育教師養成カリキュラム開発
Project/Area Number |
12680009
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
岡出 美則 筑波大学, 体育科学系, 助教授 (60169125)
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Keywords | 教師教育 / 模擬授業 / 授業づくり / フィードバック / 時間配分 / サイクル性のある思考 |
Research Abstract |
2000年度3学期に実施した理論実習Iの授業では、教材評価調査票の作成に取り組んだ。また、2001年1学期には、学部学生に対する理論実習IIの授業において、授業者に対するインタビューを実施し、授業の省察能力の実態を検討した。具体的には、授業前に当日の授業の計画について話を聞き、授業後に授業中の教師行動についての省察を求めた。また、同時に、調査書に授業中に起こった事実、その原因並びに改善点についての報告を求めた。さらに、同様の展開の授業を、大学院生に対しても1〜2学期にかけて実施し、教師役の行動変容の可能性ついて検討した。これらの結果の一部は、11月に群馬大学で開催されたスポーツ教育学会で発表した。また、6月に桃山学院大学で開催された大学教育学会では2000年度の取り組みについて報告した。 他方で、これら一連の授業の展開方法については、特に理論実習IIIに焦点を当て、受講者並びに担当者に自由記述のアンケートを実施すると共に、その結果を紹介し、論議を重ねた。現状では、実習IIIの内容の位置づけの不明瞭さ、関連教官の対応すべき課題の明確化等の検討課題が残されている。 なお、2001年度には、筑波大学での授業よりも少人数、かつ集中講義形式で、群馬大学においても同様の試みを展開した。そこでは、20分の模擬授業後、教材、教具、教師行動、学習過程の4観点より撮影した映像をもとに省察させ、50分の授業展開を試みさせた。その結果、学習者の印象レベルではあるが、授業がスムーズに展開されるようになった。 これらの成果を踏まえ、すにで2001年3学期より、理論実習Iを展開しだしている。ここでは、授業当初のオリエンテーションを充実させるとともに、模擬授業中の教師行動への介入を一部試みている。また、2002年1学期の理論実習IIでは、少人数の生徒役に教師役を対応させる方向で授業の展開方法を検討している。
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