2000 Fiscal Year Annual Research Report
床振動時の姿勢制御の自動化に伴う眼球と手指の運動制御の変化
Project/Area Number |
12680020
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
外山 寛 金沢大学, 医学部, 助教授 (10172206)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 勝夫 金沢大学, 医学部, 助教授 (60190089)
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Keywords | 動的姿勢制御 / 眼球運動 / 自動化 / 干渉 |
Research Abstract |
床振動時の姿勢制御の自動化に伴う眼球運動の制御の変化を検討した。眼球運動には、衝動性眼球運動と滑動性眼球運動を用いた。それぞれの眼球運動を床振動刺激を負荷されたことのない健康な大学生9名と10名に負荷した。 床振動は、振幅2.5cm、周波数0.5Hzでのsin波状の前後移動とした。眼球で追従する光源は、コンピュータ画面上の円形スポットとし、これをビデオカメラを介して被験者に装着したゴーグル型ディスプレイに提示した。光源の移動は、衝動性眼球運動では2〜4秒の任意の間隔で水平にstep状に、滑動性眼球運動では水平に周波数0.3Hzでsin波状に行った。視覚は20度(左右各10度)とした。 椅座位にて眼球運動の練習を行った後、振動台に装着した床反力計上で立位での測定を次の順序で行った。床振動の無い条件下での眼球運動の測定を2回(コントロール)、床振動時の眼球運動の測定を1回(第1試行)、閉眼で床振動のみを負荷する測定を9回(第2〜10試行)、第1試行と同一の測定を1回(第11試行)。1試行の時間は1分とした。足圧中心位置(CFP)の平均移動速度、眼球運動反応時間(衝動性眼球運動)、光源と眼球位置との相関係数(滑動性眼球運動)を算出し、次の結果を得た。 CFPの平均移動速度は、両群ともに、第3試行まで大きく減少し、その後は徐々に低下した。第8試行以降は殆ど変化がなく、第10試行と第11試行間にも有意差が認められなかった。眼球運動反応時間は、コントロール、第1試行、第11試行に有意差が認められなかった。光源と眼球位置との相関係数は、第1試行がコントロールと第11試行に比べて有意に低かった。これらの結果は、姿勢制御の自動化に伴う、中枢水準の異なる眼球運動の調節系の干渉的影響の差異を示すものであると考えられた。
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