2001 Fiscal Year Annual Research Report
異なる運動強度の運動トレーニングが視床下部のストレス反応調節系に及ぼす影響
Project/Area Number |
12680034
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
丹 信介 山口大学, 教育学部, 助教授 (00179920)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曽根 涼子 山口大学, 教育学部, 助教授 (50271078)
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Keywords | 運動 / トレーニング / ストレス / 視床下部 / CRF / AVP / ラット |
Research Abstract |
本研究では、異なる運動強度での運動トレーニングが、視床下部室傍核でのCRFとAVPの両者を含有する神経細胞の割合にどのような影響を及ぼすかについて検討を試みた。 実験には6週齢のラットを用い、トレーニング群とコントロール群(6匹)に分けた。トレーニング群のラットは、さらに3群に分け、各群(各6匹)それぞれ、10m/分、20m/分、30m/分の速度でのトレッドミル走を1日30分、週5回の頻度で、4週間あるいは10週間行わせた。コントロール群のラットは通常のケージで同期間飼育した。 30m/分の速度でのトレーニング群の体重当たりの副腎重量は、4あるいは10週間のトレーニング期間のいずれにおいても、コントロール群や他のトレーニング群のそれと比較して、有意に(p<0.05)重かった。 各トレーニング群及びコントロール群の脳切片を浮遊法によるCRF及びAVP抗体を用いた免疫組織化学的二重染色に供し(各群4匹づつ)、視床下部室傍核でのCRF、AVP含有神経細胞の同定を試みた結果、両者を含有する神経細胞数は、各群とも、4週間のトレーニング期間では平均1〜3個程度であり、各群の間で有意な差は認められなかった。染色法の妥当性については、CRFとAVPの両者を含有している細胞数が視床下部室傍核で著しく増加するとされている副腎摘出ラットを用いた染色結果から確認ができている。しかし、CRFとAVPの両者を含有する細胞数がやや少ないようにも思われるため、4週間のトレーニング群の残り、および10週間のトレーニング群の結果については、再度染色法の感度等の検討を行ってから、結論を出す予定である。
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