2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12680099
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
大瀧 ミドリ 上越教育大学, 学校教育学部, 教授 (40056388)
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Keywords | 1歳児 / 母親 / 生活文化 / スクリプト / スロット / ままごと遊び |
Research Abstract |
本研究の目的は、子どもの生活を象徴するままご遊びに関するスクリプトの形成を指標とし、1歳児を対象に3年間継続研究を行い、子どもが遊びを介して生活文化を体得する過程を明らかにすることにある。 本年度の研究対象は、1歳0か月児とその母親54組(男児20名、女児34名)である。対象児の誕生日の前後2週間以内に大学の観察室に来所を依頼する。観察室には、木製のままごとセット、バスセット、Bブロックセットの3種類の玩具を配置する。観察室の四隅にカメラを1台づつ設置し、母子の行動を録画後、パソコンに取り込み、5秒単位のファイルを作成する。ファイルを反復視聴し、スクリプトの構成要素であるスロットについて分析するため、38項目のカテゴリーに分類する。 スロットの種類が最も多いスクリプトを抽出し、スロットの出現率と自発・受動・模倣における母子間比較および多くの子どもに出現した「食べる」「飲む」スロットと母親のスロットとの関係について分析し、以下の結果を得る。 (1)子どものスロットは、日常生活の主要行為である「食べる」「飲む」に集中し、母親のスロットはその行為を促すスロットが多く出現する。 (2)1歳0か月児のスクリプトの構造化に対して、母親の寄与が大きいことが明らかとなる。 (3)母親のスロットは、子どもの行為を強化する効果をもつことが示唆される。
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Research Products
(1 results)