2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12680129
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
長野 宏子 岐阜大学, 教育学部, 教授 (40074984)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿久沢 さゆり 東京農業大学, 農学部, 講師 (60256641)
加藤 みゆき 香川大学, 教育学部, 教授 (70112654)
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Keywords | 伝統食品 / 米 / 食品微生物 / たんぱく質 / 酵素 / でんぷん |
Research Abstract |
東南アジアの米伝統食品の発酵麺は、湿潤な地域で3〜4日間の浸漬を経て作られている。製造中の微生物の関与が、米の成分にどのような影響を及ぼしているのかをモデル実験を通し明らかにすることを目的とした。 インディカ米を一晩浸漬後、「しとぎ」を用い、微生物との関わりを(1)米麺形成(2)電子顕微鏡によるしとぎの観察(3)pH値の測定(4)ニンヒドリン法による遊離アミノ酸含量測定(5)SDS電気泳動法によるタンパク質の挙動(6)アミノ酸組成分析(7)RAST抑制率を検討した。 実験結果は(1)微生物を添加したしとぎは対照区と比較して、全体的にコシがあり切れにくく、また、浸漬日数が経つにつれ麺の長さも増す傾向がみられた。(2)微生物添加のしとぎは酸の生成が促進され、(3)対照区と比較して遊離アミノ酸含量の増加が著しかった。(4)浸漬直後と浸漬3日目のタンパク質の電気泳動パターンを比較すると、直後の25kD付近のバンドが3日目では見られず、また、3日目の対照区で見られる30kDから43kDのバンドが微生物添加(3日目)では薄くなっており、低分子化されていた。(5)米伝統食品中のタンパク質のRAST抑制率より、1/10程度の低アレルゲン化が明らかになった。
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Research Products
(1 results)