2001 Fiscal Year Annual Research Report
ウコギの生理活性を利用したカット野菜の品質保持に関する研究
Project/Area Number |
12680150
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Research Institution | Yonezawa Women's College of Yamagata Prefecture |
Principal Investigator |
山田 則子 山形県立米沢女子短期大学, 健康栄養学科, 教授 (50107314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田淵 三保子 山形県立米沢女子短期大学, 健康栄養学科, 助手 (30322613)
松本 時子 山形県立米沢女子短期大学, 健康栄養学科, 教授 (70310175)
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Keywords | ウコギ / カット野菜 / 抗菌活性 / ビタミンC / 褐変 |
Research Abstract |
1.ウコギの抗菌活性の解析と抗菌物質の検索 ウコギの10%水抽出液を調整し、4菌株Escherichia coli IAM12119(E. coli), Bacillus cereus IAM12605(B. cereus) Staphylococcus aureus IAM12544(St. aureus), Salmonella typhimurium IFO12529(Sa. typhimurium)に対する抗菌を調べた。ウコギ抽出液は4菌株すべてに抗菌活性を示し、特にSt. aureusに強い活性を示した。さらに抽出液をメタノール、酢酸エチル、プタノールで分画し、各分画の抗菌活性を調べた結果、ブタノール画分が4菌株に対して強い活性を示し、酢酸エチル画分はE.. ColiとSt. aureusに活性を示した。ウコギの食中毒菌に対する殺菌効果が認められた。 2.カット野菜のビタミンC含量に及ぼすウコギ処理の影響 千切りキャペツを未処理、蒸留水、2%ウコギ抽出液、1%食塩水、1%クエン酸溶液、1%酢酸溶液、0.1%次亜塩素酸溶液に30分間浸積し、これらの処理がビタミンC含量に及ぼす効果を比較した。キャベツのビタミンC量は処理法により大きく異なり、ウコギ抽出液と食塩水ではほとんど減少しなかったが、クエン酸と酢酸では1/2〜1/3に低下した。ウコギ抽出液はカット野菜のビタミンC減少防止効果があることが示された。 3.カット野菜の褐変に対するウコギ処理の効果 ゴポウを短冊切りにし、蒸留水、2%ウコギ抽出液、1%ビタミンC溶液、1%食塩水、1%クエン酸溶液、1%酢酸溶液に10分間浸積し、経時的に色の変化を観察した。ウコギ抽出液は食塩水、クエン酸と同程度の色の変化であり、褐変防止に効果を示した。
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