2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12680153
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Research Institution | Shizuoka College, University of Shizuoka (Pref.) |
Principal Investigator |
原田 茂治 静岡県立大学短期大学部, 一般教育等, 教授 (20132227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐原 秀子 静岡県立大学短期大学部, 一般教育等, 講師 (60150843)
貝沼 やす子 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 教授 (90071000)
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Keywords | 米飯 / 老化 / 熱測定 / テクスチャー測定 / 米飯用乳化油脂 / ショ糖脂肪酸エステル / ひとめぼれ / コシヒカリ |
Research Abstract |
伝導型微少熱量計(Sweden Thermometric社製Thermal Activity Monitor 2277(TAM))を用いる精密測定によって、米飯の老化熱を10℃において見いだした。クリープメータ(山電製RE-3305)によるテクスチャー測定によっても、かたさ、付着性、凝集性の経時変化において、老化熱の時間依存性に対応する結果を得た。米(宮城県産ひとめぼれ、新潟県産コシヒカリ)は自家精米し、通常の方法(浸水時間30分蒸らし時間15分)で炊きあげ、これを標準炊飯米とした。米飯用乳化油脂(デリカライトおよびライスグッド)やショ糖脂肪酸エステルを添加して炊飯した場合の老化防止効果、蒸らし時間が5分の米飯の老化についても検討を行った。 熱測定:測定開始直後から発熱が観測され、16-29時間後に発熱のピークを迎えた。出力は減少しながらも1週間以上持続し、その後殆ど0に至った。以下にピークに至るまでの時間、米飯1g当たりの老化熱を示す。上記の添加物が老化の進行を遅らせ、その程度を(熱として20-30%程度)低下させていることが判明した。蒸らし5分の米飯の老化熱が小さいのは、糊化が十分でなかったからであると考えられる。食味上位米であるコシヒカリの老化熱は、米飯用乳化油脂等を添加したひとめぼれよりも小さく、これはアミロペクチンの含量に起因するものと思われる。 『ひとめぼれ』標準炊飯米(18h,2.2J)、デリカライト添加(23h,1.8J)、ライスグッド添加(24h,1.7J)、ショ糖脂肪酸エステル(19h,1.6J)、蒸らし5分(16h,1.8J) 『コシヒカリ』標準炊飯米(29h,1.4J)、ショ糖脂肪酸エステル(再現性を確認中、1-1.2J) テクスチャー測定:老化の進行はかたさの増加、付着性および凝集性の低下、脆さの出現率の増加として現れた。上記の添加物は、保存時のかたさの増加を抑え、老化抑制に有効であった。コシヒカリは、保存3日目以降の付着性(圧縮率25%)がひとめぼれよりも大きいという特徴を示した。 一方、25℃においては発熱が観測されず、実験終了後の米飯の食味がさほど低下していないことやテクスチャー測定の結果を考えあわせると、測定系(密閉系)では老化が認められないと判断された。 今後さらに、1.品種が異なる米飯、2.炊飯条件が異なる米飯、3.甘味が少なく老化防止効果があるとされる糖類の添加効果、を明らかにする予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 佐原 秀子: "炊飯米の老化熱測定の試み"静岡県立大学短期大学部研究紀要. 13-3号. 3-1-3-4 (2000)
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[Publications] 佐原 秀子: "炊飯米の老化熱測定の試み(2)"静岡県立大学短期大学部研究紀要. 14-3号. 4-1-4-4 (2001)
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[Publications] 貝沼 やす子: "竹炭による米飯の性状改善効果"日本調理科学会誌. 35・2(5月掲載予定). (2002)