2001 Fiscal Year Annual Research Report
算数・数学学習における認知パターンの測定用具の開発的研究
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12680266
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
崎谷 眞也 兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (00036667)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 久恵 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助手 (00314518)
國岡 高宏 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助教授 (10205106)
藤原 司 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助教授 (30199385)
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Keywords | 認知パターン / 学習方略 / 算数学習 / 数学学習 |
Research Abstract |
1.中学生に対する学習方略調査の結果とその分析 前年度の研究成果をもとに,認知パターンを反映した26項目から成る数学の学習方略尺度を作成し,それを5つのカテゴリー(認知的方略,作業方略,プラニング方略,柔軟的方略,人的リソース方略)に分類した。この学習方略尺度を用いて,鹿児島県と岡山県の公立中学校3年生計364名に対し,数学の学習方略調査を実施した。調査から分かったことは,26項目中18項目で成績上位・下位群間に有意差が見られ,認知パターンが成績に関係しているということである。また,男女間では26項目中8項目で有意差が見られたが,認知的方略に男女差はなく,認知的方略に見られる認知パターンに男女の違いがないことも分かった。 2.小学生に対する学習方略調査の結果とその分析及ぴ小・中学生の認知パターンの比較 上記の数学の学習方略尺度をもとに,25項自から成る算数の学習方略尺度を作成し,兵庫県の公立小学校6年生計184名に対し,算数の学習方略調査を実施した。この調査でも,25項目中14項目で成績上位・下位群間に有意差が見られ,認知的方略では,9項目中8項目で有意差見られた。また,数学の学習方略尺度と算数の学習方略尺度は21の共通の項目を含んでおり,それらの比較分析を通して,小学生と中学生の学習方略に見られる認知パターンの違いについて考察した。その結果,小学生と中学生の学習方略に大きな変化はなく,彼らの認知パターンに顕著な違いがないことが分かった。いかにして認知パターンを改善し,それを学習方略の上達につなげていくかが今後の課題と言えよう。 3.研究報告書の作成 前年度の研究成果と本年度に実施した調査の分析結果を報告書にまとめた。
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Research Products
(1 results)