2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12680312
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
宮川 雅巳 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (90157595)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 靖 早稲田大学, 理工学部, 教授 (30198337)
佐藤 俊哉 京都大学, 大学院・医学研究科, 教授 (50187217)
江口 真透 文部科学省統計数理研究所, 基礎研究系, 教授 (10168776)
仁科 健 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (60115681)
中西 寛子 成蹊大学, 経済学部, 教授 (60207834)
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Keywords | 潜在反応モデル / 操作変数法 / 構造方程式モデル / グラフィカルモデル |
Research Abstract |
平成13年度は、研究課題にある因果推論の統計モデルを中心に研究を進め、次のような成果を得た。 ・臨床試験などでは、処理を個体に無作為に割り付けた場合にも倫理的な理由から実際に受ける処理が割り付け通りにはならないことがあり、これをノンコンプライアンスとい う。このノンコンプライアンスの状況を構造方程式モデルで記述し、処理の反応への因果的効果を操作変数法によって推定する方法を導いた。同時にRubinの因果モデルに基づき、得られた推定量の解釈を与えることができた。 ・観察研究で処理の因果効果を推定する場合には、交絡因子の調整をする必要がある。このとき交絡因子の候補は無数にあるので、推定に十分な因子集合を同定する必要がある。従来この同定基準として因果ダイアグラムを用いた基準が示されてきた。本研究では、この基準を数理統計学の見地から定式化し、より一般的な条件を導出した。 ・観察研究から複数の処理の因果効果を推定する問題では、従来ノンパラメトリックな推 定量が与えられていた。これに対して本研究では、線形構造方程式の枠組みのもとで、同時因果効果の推定と分散を明示的に与え、これを線形回帰モデルの母数で表現した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Kuroki, M., Kikuchi, T., Miyakawa, M.: "The graphical Condition for Identifying Arrows in Recovering Causal Structure"J. Japan Statist. Soc.. 31,2. 175-185 (2001)
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[Publications] Sato, T.: "A method for the analysis of repeated binary out comes in ranudomi2ed clinical trials with con-compliance"Statistics in Medicine. 20. 2761-2774 (2001)
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[Publications] Copas, J., Eguchi, S.: "Local Sensitivity Approximation for Selective Bias"J. Roy. Statist. Soc., B. 63. 871-895 (2001)
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[Publications] Kamiya, H., Eguchi, S.: "A class of robust principal componeut vectors"J. Multivariate Analysis. 77. 239-269 (2001)
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[Publications] 仁科 健, 槇野 雄介, 他: "黒色ゴム表面の光沢感と明度感に関する解析"日本色彩学会誌. 24, 3. 156-163 (2000)
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[Publications] Nishina, K: "Application of Statistical Causal Analysis to Process Analysis"Frontiers in Statistical Quality Control. 6. 263-274 (2001)
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[Publications] 永田 靖, 棟近 雅彦: "多変量解析法入門"サイエンス社. 245 (2001)