2001 Fiscal Year Annual Research Report
順序制約下での情報量規準に基づく最大無影響量の統計的決定法
Project/Area Number |
12680318
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
菊池 泰樹 長崎大学, 医学部, 助教授 (10124140)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安楽 和夫 西南学院大学, 文学部, 教授 (90184332)
野間口 謙太郎 高知大学, 理学部, 教授 (60124806)
丸山 幸宏 長崎大学, 経済学部, 教授 (30229629)
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Keywords | 最大無影響量 / 情報量基準 / 順序制約 |
Research Abstract |
動物試験等における最大無影響量(No-Observed-Adverse-Effect Level ; NOAEL)の決定問題において,順序制約を考慮に入れた情報量規準に基づいた正確なNOAEL決定法の導出,その決定のための効率的なアルゴリズムの開発,および汎用性と優れたユーザインターフェースをもつ解析プログラムの開発が本研究の主たる目的である.昨年度から引き続いて,AIC(Akaike Information Criterion)の他に,BIC(Bayesian Information Criterion),GIC(Generalized Criterion),MDL基準(Minimum Description Length Criterion)の上記テーマにおける有用性について研究した.安楽によるORIC(単順序制約下での選択基準)については順序制約下での情報量規準のペナルティー項のさまざまな評価法について検討した.野間口と安楽は研究成果をそれぞれ,「順序制約問題におけるダイクストラのアルゴリズムについて」,「不等式制約のある母数のブートストラップ推定について」と題して,日本統計学会(2001.9)で発表した.また野間口はオーストラリアでの国際会議(2001.12)において,順序制約下での相関行列のギブズサンプリングによる最尤推定について発表した. また,昨年度に引き続き,本研究テーマと平行して潜在マルコフモデルの解析のためのEM-Algorithmの適用についても研究を行った.定常分布を含むマルコフ連鎖の推定,EM-Algoritmによって得られる推定量の分散の不完全情報行列による推定などについて検討した。さらに,潜在マルコフモデルに自己回帰モデルや移動平均モデルを組み込むことによるモデルの拡張について検討を始めた. 本年度は,長崎大学医療技術短期大学部で1度,高知大学で8度,セミナー及び研究打ち合わせを行った.今後は,各情報量規準の順序制約下でのバイアス項の評価について研究し,NOAEL決定のための効率的なアルゴリズムの開発に着手する予定である.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T.Yanagawa, Y.Kikuchi: "Statistical issues on the determination of the no-observed-adverse-effect levels"Environmetrics. 12. 319-325 (2001)
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[Publications] Y.Kikuchi, K.Nomakuchi: "Two modifications of hidden Markov model and their model comparison"Mem.Fac.Sci.Kochi Univ.(Math.). 23. 99-127 (2002)