2000 Fiscal Year Annual Research Report
分散共同開発に適したソフトウェアプロセスモデルに関する研究
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12680339
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
落水 浩一郎 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (10022310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村越 広享 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (60313706)
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Keywords | ソフトウェア分散共同開発 / ソフトウェアプロセスモデル / オープンソース開発 / 討議構造 |
Research Abstract |
平成12年度の研究により,以下の3っのモデルとツールを開発した。 1.開発の状況を視覚的に表示するモデルとツールの開発 CVS(版管理システム)から獲得できるログ情報を入力として,ファイルの更新単位である各リビジョン毎の更新者,更新日時,更新行数を抽出し,任意の期間における更新量の推移と視覚化して表示するモデルとツールを開発した。現在,作業負荷の不均衡等の情報を抽出できるようにモデルとツールを改良中である. 2.討議の状況を自動抽出するモデルとツールの開発 自然言語処理による会話分析の手法を拡張することにより,メーリングリスト中のメールをコントリビューション木の集合として整理し,討議の構造を自動抽出するモデルとツールを開発した。現在、複数人間の討議を表現できるモデルを開発中である.成果は国際会議や国際学会誌に発表した。 3.ソフトウェア分散共同開発のためのチーム構造モデルの定義 分散共同ソフトウェア開発のためのソフトウェアプロセスモデルを定義するための基本的要件である.「チーム構造モデル」を定義した。また,そのモデルを利用した能動的調整支援をおこなう「アクティブコーデイネータ」を設計した。本モデルの特徴は,組織構造と規則,役割と責任範囲,地理的分散,オブジュクト中心の活動とコミュニケーション中心の活動を融合した表現が可能である点にある。上記の研究成果を内外の学会で発表するとえに,海外共同研究者であるミウノ工科大学カルロゲッチー教授に,12月1日から12にわたって検討を頂き,情報リポジトリの構成法等に関して有意な知見とコヒントを頂いた。
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[Publications] 落水浩一郎: "ソフトウェア分散共同開発のためのチーム構造モデルの定義と調整支援への応用"情報処理学会ソフトウェア工学研究会. (2001年5月発表予定).
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[Publications] 落水浩一郎: "分散共同ソフトウェア開発に対するソフトウェアプロセスモデルに関する基礎考察"信学技法SS2000-48. 49-56
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[Publications] Koichiro Ochimizu 他: "Sharing Instability of a Distributed Cooperative Work"Proc.of International Symposium of Principles of Software Evolution. 36-45 (2000)
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[Publications] Hiroyuki Murakoshi,Akira Shimazu,Koichiro Ochimizu: "Construction of Deliberation Structure in E-mail Communication"International Journal of Computational Intelligence. 16・4. 570-577 (2000)
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[Publications] 藤田充典,藤技和宏,落水浩一郎: "オープンソース開発におけるプロジェクトモンタリング手法"ソフトウェアシンポジウム2000論文集. 126-130 (2000)
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[Publications] 山見太郎,村誠広享,烏津明,落水浩一郎: "電子メールを利用したコミュンケーションにおける討議スレッド自動抽出法の実装と評価"情報処理学会自然言語処理研究会2000-NL-137. 69-76 (2000)