2002 Fiscal Year Annual Research Report
ソフトウェアプロジェクトの混乱を回避するためのモニタリングシステムの開発
Project/Area Number |
12680347
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
菊野 亨 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (50093745)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 修 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (60314407)
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Keywords | リスク管理 / ソフトウェアプロジェクト / 多変量回帰モデル / WWW / プロジェクト管理 |
Research Abstract |
本研究ではソフトウェア開発における効果的なプロジェクト管理法の提案を目指して,プロジェクトの混乱状態を早期に予測し,その回避策を提示するモニタリングシステムの開発を進めている.本年度は,前年度までに確立していた回帰分析に基づく手法の成果を踏まえて,より実用的な手法への改善を試み,モニタリングシステムの完成を目指した. まず,従来の回帰分析に基づく手法での課題であった,一部のリスク要因のみしか利用されないという問題を解決するために,クラスタ分析によりプロジェクトの混乱状態を予測する手法を新たに提案した.提案手法では,プロジェクトのリスク要因を分析するために作成されたリスク分析アンケートへの回答の類似性を幾何学的距離により判断し,プロジェクト全体を「混乱」と「成功」の2つのクラスタに分類する.次に,新たなプロジェクトでアンケートに回答した結果がどちらのクラスタに近いかを計算することで,そのプロジェクトが混乱するかどうかを判定する.一般的に言ってプロジェクトの進行に伴ってリスクが変化すると,各クラスタへの距離も変化する.従って,今回開発した手法によってプロジェクトが危険な状態にあるのかどうかを定期的にモニタリングすることが可能となった. 本研究で提案してきた回帰分析に基づく手法とクラスタ分析に基づく手法の2つを,アンケートの収集システムと統合して,混乱の予測と回避を行えるモニタリングシステムのプロトタイプの開発を行っている.現時点では,データの収集と2つの手法に基づく混乱予測を実施することが可能である.今後,リスクの定期的な追跡やその時点でのリスク回避策を提示する機能を付加することで,より実用的なシステムへと発展させる予定である.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Sousuke Amasaki, Osamu Mizuno, Tohru Kikuno, Yasunari Takagi: "Statistical analysis of time series data on the number of faults detected by software testing"Proc. of 11th Asian Test Symposium(ATS'02). 272-277 (2002)
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[Publications] 濱崎考成, 水野修, 菊野亨, 高木徳生: "リスク管理のためのアンケート回答のクラスタ分析と混乱プロジェクト発見への応用"ソフトウェアシンポジウム2002論文集. 159-166 (2002)
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[Publications] O.Mizuno, T.Adachi, T.Kikuno, Y.Takagi: "On Prediction of Cost and Duration for Risky Software Projects based on Risk Questionnaire"Proc. of 2nd Asia-Pacific Conference on Quality Software. 120-128 (2001)
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[Publications] 足立卓也, 水野修, 菊野亨, 高木徳生: "リスク調査に基づくコストと期間の誤差予測とその統計的分析"ソフトウェアシンポジウム2001論文集. 109-115 (2001)
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[Publications] 菊野亨: "ソフトウェア開発における混乱プロジェクトの発生確率を推定するモデルの開発とその評価"生産と技術. vol.53, no.1. 48-52 (2001)
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[Publications] O.Mizuno, T.Kikuno, Y.Takagi, K.Sakamoto: "Characterizing Risky Project Based on Project Managers' Evaluation"Proceedings of the 22nd International Conference on Software Engineering (ICSE2000). 387-395 (2000)