2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12680371
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
竹内 郁雄 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (90293109)
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Keywords | 実時間 / 自律分散協調 / RoboCup / RoboCup-Rescue |
Research Abstract |
題材として,RoboCupのシミュレーションリーグ(仮想競技場における22人のエージェントによるサッカー)と,RoboCup-Rescueシミュレーションを対象とした. RoboCupは,チームYowAI2000とTakAIを作成し,2000年6月末のRoboCup Japan Open 2000(函館)と2000年8月末のRoboCup 2000(メルボルン)に参加した.Japan Openには,主に国内の大学等から21チームが参加したが,YowAI 2000は優勝,TakAIは準決勝敗退(3〜4位)という成績を収めた.また世界大会であるRoboCup 2000には世界各国から43チームが参加したが,YowAI 2000は5位に入賞した.日本から参加したチームの中ではトップの成績である. YowAI 2000はRoboCupというプラットフォームにおいて自律分散協調を支えるための個々のエージェントのスキルの重要性を確認するためのチームである.個々のエージェントが優れた能力をもたなければ,いくら協調しても烏合の衆にすぎない.YowAIは意識的に協調動作を排除し,個々のエージェントのスキルだけを上げるという方針で開発し,そのことを大会の成績によって実証した. しかし,世界大会では1999年から協調のレベルのあきらかな高度化が見られており,YowAI 2000のような技術標準を確認するだけのような作り方では入賞するのがギリギリである.本研究では,個人スキルの向上を行なった次の段階として,協調動作の研究に取り組んだ.年度末には,世界大会で無失点優勝を遂げたFC-Portugalから得点を奪えるまでに協調動作の仕組みを整えることに成功した. RoboCup-Rescueはサンプルエージェントとして国内でも最も信頼性の高いものを作成することができ,プラットフォーム自身の評価を行なうことができた.
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