2000 Fiscal Year Annual Research Report
強震動データを用いたシナリオ地震に基づく強震動予測手法に関する基礎研究
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12680462
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岩田 知孝 京都大学, 防災研究所, 助手 (80211762)
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Keywords | K-NET / KiK-net / 関西地震観測研究協議会 / シナリオ地震 / 強震動予測 / 経験的グリーン関数法 / 応力降下量 / 破壊伝播 |
Research Abstract |
本研究においては,日本において兵庫県南部地震後全国展開された強震観測網で得られた地震記録を用いて,(1)震源に関する相似則を基本として,震源を特性化することによってより合理的なシナリオ地震時の震源断層モデルを構築し,(2)それにもとづいた強震動予測手法を半経験的,または統計的手法を用いて行って,シナリオ地震時の精度の高い強震動予測方法を確立することを目的とする. 今年度はこの研究目的のため,以下のことを行った. (1)気象庁震度計の波形記録や防災科技研の強震ネットデータ・基盤強震データに加えて,関西地震観測研究協議会や防災研究所で取り組まれている強震データを入手し,適切な地震規模の地震波形のデータベースを構築した. (2)上記の記録に対応して,シナリオ地震のターゲットを先ず近畿地方に絞った.近畿地方における活断層系の活断層情報の収集を行った. (3)活断層情報,及び適切な規模の(SN比のよい記録が広域で観測されている)地震記録を用いて,ターゲットとした活断層が活動した場合のシナリオに基づく,経験的グリーン関数法を用いた強震動評価を行い,震源パラメータのばらつきが予測された地震動分布にどのように影響を及ぼすのかを評価した.ターゲットとした地震は滋賀県北西部の地震で,シナリオ地震としては花折断層および滋賀県北西部の活断層系とした.いくつかの地震シナリオを試した結果,震源近傍の地震動には断層面の幾何や破壊進展が大きく寄与すること,及び滋賀県湖東の堆積層が発達した地域や京都盆地,大阪平野などで,相対的に増幅された特性が評価された. (4)中規模地震記録を経験的グリーン関数として用いる場合の問題点を整理するため,統計的グリーン関数との比較をはじめた.中規模地震の破壊過程,特に破壊伝播の指向性についての評価が必要である.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 岩田知孝,三宅弘恵,入倉孝次郎: "強震記録を用いたシナリオ地震に基づく強震動予測に関する研究"京都大学防災研究所研究集会「地震発生に至る地殻活動解明に関するシンポジウム」報告書. (印刷中). 5 (2001)
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[Publications] 岩田知孝,三宅弘恵,入倉孝次郎: "レシピに基づく強震動シミュレーション"日本地震学会秋季大会講演予稿集. 2. P-123 (2000)