2000 Fiscal Year Annual Research Report
非軸対称トーラスプラズマにおける三次元MHD平衡・安定性と高エネルギー粒子
Project/Area Number |
12680490
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中村 祐司 京都大学, エネルギー科学研究科, 助教授 (20198245)
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Keywords | 非軸対称トーラスプラズマ / トロイダルリップル / ヘリカル系プラズマ / MHD平衡 / MHD安定性 / 高エネルギー粒子 / 粒子軸道損失 / アルヴェン固有モード |
Research Abstract |
本研究では、ヘリカル系プラズマやトロイダルリップルを持つトカマクプラズマなどの非軸対称トーラスプラズマにおける三次元MHD平衡・安定性と高エネルギー粒子との相互作用について理論・数値的に解析し、新しい知見を得ることを目的としている。 本年度の研究実績の概要は以下の通りである。 1.ヘリカル系プラズマの低モード数アルヴェン連続固有値のスペクトル構造とスペクトルギャップに存在する離散固有モードを調べ、非軸対称性に起因するトロイダルモード結合が、高周波数領域にギャップを作るだけでなく、アルヴェン周波数帯の固有モードの周波数シフトをもたらすことを明らかにした。 2.ヘリカル系プラズマの高モード数アルヴェンモードを調べるために、三次元平衡を用いてバルーニングモード方程式を解く計算コードを作成した。これを用いてヘリオトロンJプラズマのバルーニングモードに関する詳細な解析を行った。結果はPhysics of Plasma(6月号)に掲載予定である。 3.コイル磁場計算コードと三次元MHD平衡解析コードを用いて、トロイダルコイルの離散性を矛盾なく考慮したトカマクプラズマの自由境界三次元MHD平衡を求め、トロイダルリップルの有限ベータ依存性を詳細に調べた。その結果、トロイダルリップルは高ベータ時に減少する傾向があることが分かった。 4.上で得られた、リップルトカマクの三次元平衡を用いて高エネルギー粒子の軌道計算を行い、リップル損失の有限ベータ依存性を調べた。リップル損失は磁気軸のシャフラノフシフトによりベータ値とともにある程度増大するが、更にベータ値が上昇すると逆に減少することが分かった。
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Research Products
(1 results)